ウォーターサーバーのお水の賞味期限
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近年利用者が増えているウォーターサーバーのサービスですが、その人気の主な要因となっているのが、「いつでもきれいなお水が飲める」という点です。ただ、いくらウォーターサーバーの水が清潔といっても、無期限に品質が維持できるわけではなく、賞味期限というものがあります。ウォーターサーバーの利用を検討している方にとっては、実際にどれくらいもつのかなど気になる点は多いでしょう。
そこで本記事では、ウォーターサーバーのお水の賞味期限について、さまざまな方面から詳しく解説していきたいと思います。
ウォーターサーバーのお水には賞味期限がある
賞味期限は多くの食べ物や飲み物に設定されていますが、ウォーターサーバーの水も例外ではありません。
食品の劣化を招く大きな要因として、微生物や不純物の存在が挙げられます。食品の中でこうしたものが増殖することで、徐々に品質が落ちていくわけですが、この仕組みは水も同様です。水の中で微生物が繁殖すれば、腐敗が進んで味は悪くなります。
ウォーターサーバーの水は、ろ過や加熱といった処理を経ており、不純物の割合はきわめて少ないものの、ゼロというわけではありません。微量ながらわずかに存在し、長期間放置すれば、これが原因で腐敗が進みます。また、ウォーターサーバーのお水は塩素を含まないことから、水道水に比較して傷みを招きやすいという特徴もあります。
もちろん、普通に消費すれば問題はありませんが、1年以上保存したり、開封後1ヵ月以内に飲み切らない場合は、品質の劣化を招くおそれがあります。
※ウォーターサーバーによって賞味期限は異なります。見積り時・ご利用前に必ず確認してください。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限と消費期限はよく似ていますが、以下のような違いがあります。
賞味期限とは、「賞味期間の限界」を指します。賞味期間とは、食料品の包装を破らず所定の保存状況を守った場合に、味・風味などの品質が維持されると保証できる期間のことです。簡単に言えば、「その日までは品質が変わらずおいしく食べたり飲んだりできる期限」が、「賞味期限」ということになります。
一方、消費期限は、「食品を包装したままで所定の保存状況に置いた場合に、その日までは安全に食べられるという期限」を指します。消費期限はケーキなどの傷みやすい食品に表示されるのに対し、賞味期限はカップ麺などの比較的傷みにくい食品に表示されます。ウォーターサーバーのお水は後者にあたるので、賞味期限が表示されるというわけです。
ウォーターサーバーの賞味期限
ウォーターサーバーのお水に賞味期限があることについては分かりましたが、具体的にはどのくらいの期間もつのでしょうか。それについては、いろいろな要因によって異なるというのが実状です。ここからは、各要因ごとのウォーターサーバーの賞味期限について紹介していきましょう。
お水の種類による賞味期限の違い
ウォーターサーバーで使われるお水には、大きく分けて「天然水」と「RO水」の2種類があり、それぞれで賞味期限の長さが異なります。
天然水は、特定水源の地下水を原水として、ろ過・沈殿・加熱以外の処理を加えずに作られたお水です。最低限度の処理にとどめることで、天然のミネラルを豊富に含みますが、その分賞味期限もやや短くなります。メーカーによっても異なりますが、賞味期限は製造後未開封の状態で、大体3ヵ月~6ヵ月ほどとなっています。
一方RO水は、水道水などの原水を超微細孔フィルターでろ過することで、不純物を徹底的に取り除いてあります。そのためミネラル分は乏しいものの、賞味期限は製造後未開封の状態で約6ヵ月~12ヵ月と、天然水に比べ長めとなっています。
ボトルの種類による賞味期限の違い
ウォーターサーバーで使われるボトルも2種類あり、どちらのタイプを利用するかによって、賞味期限の長さも影響されてきます。
1つは「ワンウェイボトル」と呼ばれる方式で、こちらは1回ごとの使い捨てタイプです。お水を消費するごとに、ボトルも圧縮される仕組みなので、内部に雑菌が入る機会が少なく済みます。
もう1つは「リターナブルボトル」と呼ばれる方式で、こちらは使用したボトルを回収して再利用するタイプになります。主に、RO水を提供するウォーターサーバーメーカーで採用されています。RO水は開封前なら賞味期限は長めですが、リターナブルボトルはお水の使用と同時に空気が混入しやすいため、ワンウェイボトルと比べると、開封後の賞味期限は短くなりがちです。
ただ、リターナブルボトルは再利用できるため、ワンウェイボトルより利用料金が割安になるというメリットがあります。
開封前と開封後の賞味期限の違い
ウォーターサーバーで使われるお水の賞味期限は、開封の前か後かによっても大きく変わってくるので注意が必要です。
ウォーターサーバーのお水の賞味期限は、各メーカーの製品ごとに決められていますが、多くは6ヵ月となっています。ただし、これはあくまで未開封の状態を想定したもので、開封後は条件が変わってきます。一度開封してしまえば、どうしても内部が外の空気にさらされてしまうため、雑菌の繁殖を招きやすくなります。その状態で長期間放置することはできないので、なるべく早めに消費しないといけません。
開封後のウォーターボトルは、2週間を目安に飲み切った方が良いと言われています。
また、ウォーターサーバーのお水をマイボトルに入れて持ち歩くなどの場合、保存が効かないのでこちらも要注意です。