軟水のメリット・デメリット6選
水の種類には、大きく分けて「硬水」と「軟水」の2つがあります。日本の水には「軟水」が多いという話は比較的知られていますが、では「軟水」にどんな特徴があるのかということについては、あまり知らないという人も少なくないでしょう。しかし、自分に合う水を選ぶ上では、やはりその点について知っておいた方が有利です。
本記事では、ウォーターサーバーの導入などを検討している方のために、「軟水」のメリットやデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。
メリット
硬水より飲みやすい
軟水のメリットとしては、まず第一に、「飲みやすさ」が挙げられるでしょう。
硬水の場合、ミネラル分が多く含まれる代りに、味の面で口当たりが重く、苦みを感じやすいなどの特徴があります。一方軟水では、ミネラル分は硬水に比べて少なくなっていますが、その分口当たりが軽く癖がないので、比較的すんなり飲めるようになっています。毎日飲み続けるのであれば、これは大きな利点と言えるでしょう。
ちなみに前述したように、日本の水は軟水が多く、ウォーターサーバーにおいても軟水を使うケースがほとんどとなっています。
赤ちゃんにも安心
軟水のメリット、2点目は、「赤ちゃんや小さな子供でも安心して飲める」ということです。
硬水にはマグネシウムやカルシウムが多く含まれますが、これは胃腸の働きを活発にする一方で、下痢を起こす原因にもなります。赤ちゃんはまだ内臓が未発達で、ミネラルをうまく分解できないため、硬水だとおなかをこわす危険が高くなります。
それに対し軟水は、マグネシウムなどのミネラルが少な目なので、赤ちゃんや小さな子供が飲んでも、お腹をこわす心配はそれほどありません。
日本料理に合いやすい
「日本料理に適する」ということも、軟水を使うメリットの1つです。
硬水に多く含まれるマグネシウムなどのミネラルは、上でも述べたように、味に癖を感じさせる要因となっています。そのため、素材の風味を活かす日本料理には、あまり適しません。一方、軟水にはミネラルが少なく、さっぱりしているので、料理に使っても風味を殺す心配が少なくなっています。和風だしなどの場合には、特に軟水が適しているでしょう。
また、コーヒーや紅茶などについても、癖のない軟水を使うのがおすすめです。
肌・髪にやさしい
軟水は、飲んだり料理に使う以外の場面でも効果を発揮します、軟水で体を洗うと、肌や髪に負担が少ないというメリットがあります。
硬水で体を洗った場合、肌がつっぱったり、髪がパサついてしまう場合がありますが、これはカルシウムイオンやマグネシウムイオンの影響によるものです。一方、軟水ではこうしたイオンによる影響があまりないので、肌や髪にほとんど刺激を与えません。
肌荒れや髪の傷みを防ぐ上では、軟水の方がより適していると言えるでしょう。
デメリット
ミネラル補給はしにくい
ここからはデメリットについてですが、軟水には「ミネラル補給がしにくい」という難点があります。
「硬水」と「軟水」を分ける尺度は、「水1Lに含まれるミネラルの量」です。一般に、カルシウムとマグネシウムが1Lあたり120mg以上だと硬水、未満だと、軟水に分類されます。軟水にもミネラルは含まれますが、硬水ほど多くはないので、まとまった量の補給は期待できません。そのぶん、食事などから摂取することが必要になります。
なお、上記のようにウォーターサーバーの水はほとんどが軟水ですが、その中でミネラル分を多く含むのは、「天然水」と呼ばれる種類になります。ですので、ミネラル補給を優先するなら天然水がおすすめですが、その反面料金は高額になる傾向がありますので見積り時には必ず確認するようにしましょう。
味が薄い
軟水のデメリット、2つ目は、「味を感じにくい」ということです。
水の味は、大部分が含まれるミネラルの量によって決まります。その点、カルシウムやマグネシウムが多い硬水はしっかりした味を感じやすい特徴がありますが、それらが少ない軟水では、飲んでも味わいを感じにくくなっています。
比較的ミネラルを多く含む天然水でも、採水地による味の違いは極めて少ないのが実状です。その分さっぱりしていて飲みやすいのですが、人によっては物足りなく感じられることもあるようです。