網戸に穴が開く破れる原因と対策、補修する方法4選
網戸は目立たない存在ながら、日々の快適な暮らしを支える重要な設備です。しかし、ほんのちょっとしたことでその機能が失われることも少なくありません。「穴が開く」というのがその典型例ですが、実際にそのために頭を悩ませるケースが多数見られます。それでは、一体なぜ網戸に穴が開いてしまうのでしょうか。
本記事では、網戸が破れる原因とその対策、そして開いた穴を補修する方法について解説しますので、現在網戸の修理を検討している方は参考にしてみてください。
穴が空く・破れる原因
経年劣化
網戸に穴が開く主な原因として挙げられるのが、「経年劣化」です。
網戸は役割上、常に屋外に面して設置されることから、風雨や日光といったものの直接的な影響を避けられません。強い風や雨により網戸が受けるダメージは、短期間でも相当のものですし、紫外線も浴び続ければかなりの負荷となります。網戸の耐用年数は通常5年ほどと言われていますが、設置環境によっては、それより早く寿命を迎えることもあり得ます。たとえば日当たりが良すぎる場所などだと、比較的早い段階でゆがみや破れが目立ちだすことも考えられます。
衝撃
網戸に破れが生じる原因には、「衝撃」も含まれます。
網戸は見た目からも想像がつくように、あまり衝撃に強い物ではありません。一般的な素材として使われているのは、プラスチックの一種であるポリプロピレンです。軽くて加工しやすいことから汎用性が高く、かつ安価なのが特徴ですが、耐久性の点では今一つの面があります。そのため、ある程度強い衝撃を受ければ、比較的簡単に穴が開いてしまうこととなります。台風による木の枝などの衝突や、不意の掃除機の接触といったものが、その代表例です。また、軽い衝撃でも受け続ければ、やがてほころびが生じることもあり得ます。
小動物・虫
動物や虫もまた、網戸の破れを引き起こす原因となります。
ペットのいる家庭、特に猫を飼っている家であれば、引っかいたり上ったりといった網戸へのいたずら行為は比較的おなじみでしょう。動物が網戸に興味を持つ理由は、「外に出たい」「遊び道具として捉えている」などいろいろですが、いずれにしても爪や体重の負荷は網戸にとってかなりのものです。何回か受ければ、穴が開く可能性は高いでしょう。
また、それほど頻繁ではありませんが、中には蜂などの昆虫が網戸を食い破るケースも見られます。
穴の開かない対策
網戸になるべく穴が開かないように事前に対策したいのであれば、こまめな掃除がおすすめです。
上で紹介したように、網戸が破れてしまう主な原因は「経年劣化」ですが、ホコリや排気ガスも劣化を早める要因とされています。そのため、日ごろからこまめな掃除を心がけることで、網戸が破れやすくなるのを防ぐことができます。
網戸の掃除は、まず新聞紙を外側に貼って内側から掃除機をかけ、続いて同じようにして、外側にも掃除機をかけます。こうすることで吸引力を強め、効率的にホコリを吸い取ることができます。この時強い負荷をかけないよう、掃除機はできるだけそっとかけるのがポイントです。
補修する方法
上のような対策を施したとしても、網戸に穴が開くことはあります。では、開いてしまった穴については、どう対処すべきなのでしょうか。
ここからは、網戸の破れを自分で修理する具体的な方法について、ケースごとに紹介していきます。
穴が小さい場合
網戸に生じた穴が比較的小さなものである場合は、「網戸補修シート」を利用したDIYによる補修が可能です。
網戸補修シートは、その名の通り網戸の穴を補修するためのシートで、ホームセンター等で手軽に入手できます。費用は数百円程度で、使用方法もシートを貼るだけという簡単なものとなっています。
具体的に説明すると、まずシートがくっつきやすいように貼る場所の汚れをしっかり拭き、余計な網もハサミで除去しておきます。続いて穴の大きさに合わせてシートをカットし、該当箇所に貼り付ければ終了です。最小限の面積をふさぐだけなので、通気性はほとんど変わりません。
穴が大きめの場合
開いた穴が大きくて、網戸補修シートでは塞げない場合もあります。そういう時は、「網戸補修テープ」を利用すれば、やはりDIYで補修することができます。
網戸補修テープも、網戸補修シートと同様貼り付けることで穴を塞ぐアイテムになります。違うのはガムテープなどのようなテープ状になっていることで、多少穴の面積が大きくても、それに対応させることができます。
基本的な使い方は、シートの場合と変わりません。最初に補修箇所の汚れと余分な網を除去しておき、そこへ破れより一回り大ききなサイズに切り出したテープを貼り付けるというものになります。この時、テープを室内側と室外側の両方に貼ることで、耐久性をより高めることができます。
裂け目程度の場合
網戸の穴が小さな裂け目程度のものならば、自分で繕うという補修方法もあります。
網戸の穴は、たとえ小さなものであってもやがて広がっていく確率が高くなっています。放置して取返しがつかないことになる前に、最初の段階で繕っておくのは効果的な補修法と言えます。
具体的には、網戸の網目を利用して、かけはぎの要領で縫っていくというものになります。糸は、釣り糸や手芸用の細い針金を利用することができます。
ただ、注意点もあります。シートやテープを使う場合もそうですが、経年劣化が進んだ状態ではあまり効果がない点は、踏まえておいた方が良いでしょう。
穴が巨大・数が多い場合
網戸の穴がかなり大きかったり、たくさん開いている場合は、テープや糸で補修してもあまり効果はありません。すべて張替えた方が、むしろ効率的と言えます。
網戸の張替えは、自分で行うことも可能です。必要な道具は張替え用の網戸ネット、網戸クリップ、ローラー、網戸用ゴム、網戸専用カッターなどで、すべてホームセンター等で入手できます。まずは古い網を取り外し、多少大き目に切った新しい網をサッシにクリップで固定します。その上からローラーを使って押さえゴムをサッシに押し込んでいき、最後に余った網をカットすれば完了です。
ただ、DIYによる網戸の張替えは面倒な部分が多く、失敗の可能性も少なくないので、心配な方は業者に依頼するのが無難でしょう。