「簾(すだれ)」と「よしず」の違い
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簾とよしずの違い
簾とよしずは、共通点の多い道具です。どちらも日差しや視線を遮るとともに、風を通す機能があり、特に夏場に多く用いられます。細長い素材を編んで作られている点も似通っています。両者ともに、現代で言う網戸の役割を果たすアイテムと言えます。現代でも活用されており、ベランダに日よけとして取り入れる家庭も少なくありません。また、表面に水をかけることにより、打ち水と同じ効果を得ることもできます。
このように、見た目も効果も重なる部分が多い簾とよしずですが、全く同じ物というわけではなく、いくつかの点ではっきり区別できます。最も目立つ相違が、設置の仕方です。
上から吊るして使う簾とは違い、よしずは立てかけて使います。そのため、簾は使用時に素材の向きが横になりますが、よしずでは縦になります。また設置場所についても、簾が軒下や屋内であるのに対し、よしずは軒先や屋外となっています。
素材については、簾にはもともと細く割った竹を使用していましたが、現在では葦が使われるケースも多くなっています。よしずの主な素材も葦ですが、簾のものよりサイズが大きいのが特徴となっています。