網戸の網の種類と選び方6選

網戸の網の種類と選び方6選

家庭内の設備は全てそうですが、網戸もまた大切な役割を負っています。適度な通気や目隠しを実現する上で、網戸の存在は重要です。そのため、新築や張替えで網戸を選ぶ際には、慎重な検討が欠かせません。とはいえ一口に網戸といっても、その種類には非常に広い幅があることから、何が適切かで頭を悩ませる方も少なくないと思います。

本記事では、網戸の種類と選び方のポイントについて解説していきますので、現在網戸の張替えなどを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

【網戸の選び方そ1】窓の形に応じて選ぶ

網戸の選び方の第一は、「窓の形に合わせる」というものになります。窓の形状はいろいろであり、それぞれに合った種類の網戸を選ぶ必要があります。
窓フレームの形は大きく分けて4つあり、網戸もそれに応じて「パネル」「アコーディオン」「ロール」「折れ戸」の4種類に分けられます。それぞれの特徴について、以下の項目で解説しましょう。

パネル

パネル型は、名称通り板状の形をした網戸で、日本国内ではもっとも一般的な種類として普及しています。
設置は引き違い窓に対して行われ、窓の外側で横にスライドさせる形で開閉する仕組みとなります。使用するネットは多様で、目の細かさや素材などの要素でさらに細かい種類に分けられます。また、設置が比較的簡単にできるという特徴もあります。

アコーディオン

窓の形状に合わせて選ぶ網戸の種類、続いてはアコーディオン型です。
こちらはプリーツ型とも呼ばれるタイプで、アコーディオンの蛇腹のような形状をしていることからこの名が付いています。いくつもの襞を伸び縮みさせることで開閉する仕組みで、小さく折りたためることから視界を広く取れる点が特徴となっています。大きな掃き出し窓や勝手口など、景観を重視したい窓への設置が向いています。

その一方で、やや高価であることや、掃除がしにくいなどの難点もあります。

ロール

ロール式網戸は、押し出し窓のようにパネル型の設置が難しい場合に選ぶことが多い種類の網戸です。「ロール」の名の通り丸く巻き取れるのが特徴で、室内側に設置されます。引き出す方向に応じて、「縦引き」と「横引き」の2種類に分けられます。

網戸をコンパクトに収納でき、窓周辺がすっきりするのがメリットですが、その一方で展開にやや時間がかかるため、虫が入りやすいというデメリットもあります。

折れ戸

折れ戸式は、2つに折りたためるタイプの網戸です。浴室やクローゼットの扉と同様の形状と説明すると、想像しやすいでしょう。折りたたんで閉じられることから出入りしやすいという特徴があり、玄関や勝手口用として取り付けられることが多くなっています。

設置することで玄関の風通しを良くするとともに、虫の侵入を防ぐこともできます。防犯面の対策として、鍵でロックできるものもあります。

【網戸の選び方その2】網戸を取り付ける場所で選ぶ

網戸の選び方として次に紹介するのは、「取り付ける場所に合わせる」というものです。開口部の通気性確保や虫の侵入防止などが目的である網戸は、設置場所を1つに限定しているわけではありません。この項目では、「窓に取り付ける場合」と「ドア・玄関引き戸に取り付ける場合」の2つのケースに応じた種類の網戸について紹介します。

窓に取り付ける場合

窓に取り付ける網戸の種類として向いているのは、「パネル」「アコーディオン」「ロール式」の3つです。窓サッシに網戸用のレールが設けられている場合は、パネル型の設置が適しています。前述のようにパネル型にはさまざまな種類があるので、重視したい要素に応じて素材やデザインなどを選べます。パネル型の設置が無理な場合でも、アコーディオン型やロール式を適切に選ぶことでカバーすることができます。

ドア・玄関引き戸に取り付ける場合

ドアや玄関引き戸は、窓とは構造や用途が異なり、その点を考慮する必要があります。出入りがしやすく、スムーズに開閉できることが重要となりますが、その点では「アコーディオン」「ロール式」「折れ戸式」の3つが適していると言えます。これらは左右にスライドする特性上、あまり人の出入りを阻害しません。

選ぶ際チェックすべきポイントとしては、防虫性や足元の段差の少なさが挙げられます。このほか、「掃除のしやすさ」や「玄関ドアの金具(ドアクローザー)を避けて設置できるか」にも着目した方が良いでしょう。

【網戸の選び方その3】網目の細かさで選ぶ

網戸を選ぶ際は、「網目の細かさ」も重要なポイントとなります。網戸の網目の細かさを表すのは「メッシュ」という単位で、1インチ中の網目の数により、「18メッシュ」「20メッシュ」のように表示されます。数が大きいほど網目が細かく、通常は18~30メッシュあたりがよく使用されます。このうち風通しがいいのは18や20メッシュですが、防虫性を考えて選ぶなら、24や30メッシュあたりがおすすめとなります。ただ、網目が細かくなるほど耐久性が下がり、風通しも悪くなるので、その点は要注意です。

【網戸の選び方その4】網の色で選ぶ

あまり気にすることがないかもしれませんが、実は網戸の網の色にはいくつかの種類があり、自由に変えることができます。この網の色の違いは、室内の見え方に影響するため、網戸選びの重要な要因に含められています。以下の項目では、「黒」「グレー」「白」の3種類の色を取り上げ、それぞれの特徴について解説していきましょう。

黒色の網戸は、最近主流となりつつあるタイプです。黒は光を吸収する性質があり、日光や蛍光灯の光の反射を弱めます。そのため黒色の網戸を通した景色は、くっきりと見えやすいのが特徴です。つまり室内からの景観を良くする上で効果が高いわけですが、デメリットもあります。室内側も外から見えやすくなるのがそれで、防犯やプライバシーの面でマイナスは小さくありません。また、ホコリが目立ちやすいという難点もあります。

グレー

3色の中では最も網戸に取り入れられる機会が多いのが、グレーです。グレーの網戸の特徴は、黒のものに比べて光の反射が多いという点になります。そのため、外の景色の見やすさは黒の網戸の場合よりもやや劣りますが、その代わり外から室内を覗くのも難しくなります。また、ホコリも黒と比較すると目立ちません。設置場所としては、人通りのある場所に面した窓などが適しているでしょう。

白い網戸は黒・グレーに続く第3の選択肢として開発された種類で、特徴は光の反射率が高い点になります。日光などの光は、白い網戸に当たるとほとんどが吸収されず散乱します。そのため、外から室内を覗こうとしても、様子をうまくつかむことができません。防犯やプライバシーの観点からすると、安心と言えるでしょう。その反面、外の景色もまた見えにくくなるというデメリットを抱えています。

【網戸の選び方その5】網の素材で選ぶ

「網の素材に応じて選ぶ」というのも、網戸の選び方の1つです。

網戸の素材もまた、一様ではありません。複数の種類があり、それぞれ頑丈さや耐久性などの点で違いがあります。網戸を選ぶ際は、設置場所や使用目的に応じて素材を選択することも大事なポイントとなります。以下の項目では、主な4つの素材の特徴について解説します。

ポリプロピレン

ポリプロピレン(PP)はプロピレンを原料とする合成樹脂で、タイルカーペットや食品保存容器など、身近な製品の多くに使われています。網戸の素材としても最も一般的なもので、安価で扱いやすいのが特徴です。カッターでの切断も容易なので、DIYによる張替えには適しています。一方短所としては、他の素材と比較して耐久性が低い点が挙げられます。

ポリエステル

ポリエステルは、世界で最も多く生産されている合成繊維です。日本では1958年に登場し、現在国内の合成繊維生産量において、約半分もの割合を占めています。強度が高く摩耗に強い素材で、弾力性にも富むという特徴を持つことから、網戸としてはペットのいたずら対策に適しています。少々の引っかき程度で破れる心配はありません。ただ、費用面ではPPに比べやや割高です。

グラスファイバー

繊維状のガラスであるグラスファイバーは、工業的に生産された無機繊維としては最初のもので、強度や耐熱性などに優れるという特徴を持ちます。近年では、建築資材やFRPなど多方面で活用されています。

タバコの火を当てても容易に穴が開かないほど熱に強く、高い耐久性を誇る上に、見た目にも落ち着いた品の良さがあります。ほつれや巻きぐせがつきにくく、張替えやすいのも長所です。その反面、高価なことと流通量が少ないことは短所に挙げられます。

ステンレス

ステンレスは、鉄を主原料に10.5%以上のクロムを含有させた合金です。耐久性や強度が非常に高いのが特徴で、その点において4つの素材の中で最高を誇ります。耐用年数は15~20年ほどで、PPと比較すると2~3倍にも上ります。「錆びない」を意味する名称通り、錆やホコリがつきにくく手入れがしやすいという利点もあります。

一方、網が硬いためにDIYの張替えには適さないことや、網戸素材としては価格が最も高く、入手もしづらいなどの難点もあります。

【網戸の選び方その6】網の特殊な機能で選ぶ

網戸の中には、特殊な機能を付加されているものもあります。そうした機能の違いに着目するというのも、網戸の選び方の1つにあたります。

網戸に求められる機能は、通気性などいくつか挙げられますが、特に防虫・頑丈さ・防塵の3点は、関心が高い方が多いのではないでしょうか。以下の項目では、「虫対策」「ペット対策」「花粉対策」の3つの機能について、それぞれに特化した網戸の特徴を解説します。

虫対策

網戸の中には、網自体に虫を遠ざける仕掛けを施しているものもあります。ネットに虫が嫌がる薬剤が練り込まれており、それが長期間にわたりごく微量に染み出すことで、虫を殺さずに遠ざける仕組みです。薬剤は揮発しないことから、ペットなどへの害の心配はありません。虫が止まりにくい効果は、3年ほど続くとされます。この機能とメッシュの細かさを組み合わせれば、防虫効果はより高まります。

ペット対策

ペットのいる家庭では、動物が網戸にいたずらして破くのを止めたいというニーズも多いでしょう。そうした家庭向きの網戸として、ネットに特殊な加工を施したものが販売されています。ポリエステル繊維を塩ビコーティングすることで、網を高強度に仕上げてあり、犬や猫が引っ掻いても簡単には破れません。さらに鍵を掛けられるサッシと組み合わせることで、防犯の面でも貢献できます。

花粉対策

花粉やPM2.5などアレルギー物質の問題により、部屋の換気で悩むという人は少なくないでしょう。網戸の中には、そうした人にぴったりの機能を持つものもあります。

網目の細かさで花粉を防止するタイプもありますが、近年特に注目されているのが、静電気を利用するタイプです。表面に静電気塗装を施したネットが花粉を吸着するので、窓を開けても室内の空気を清浄に保つことができます。また、網目が細かすぎないことから、適度な通気や景観の確保も可能となっています。

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