エアコン工事でよくあるトラブル4選とその対処法2選
エアコンは今や生活必需品と言ってもよい設備で、さまざまな機会に合わせて取り付け工事が頻繁に行われています。しかし、そうした工事のすべてが無事に済むわけではなく、後になってから問題が発覚するケースが、意外に少なくありません。
一方そうしたトラブルに直面する前に、具体的な事例や対処法を知っておくことで、ダメージを最小限に抑えることも可能です。
本記事ではエアコン工事で起こりがちなトラブルの例とその対処法について解説しますので、現在エアコン工事業者を探している方などは参考にしてみてください。
よくあるトラブル
水漏れ
エアコン工事のトラブルとして起こりやすいのが、「工事後に本体から水漏れが発生する」というケースです。
このトラブルが起こる原因のほとんどは、室内機と室外機をつなぐ配管(ドレンホース)の不具合にあります。ドレンホースは、エアコン稼働時に生じる結露の水を外に排出する役割を持ちますが、勾配が不十分など何らかの異常があると、本体の方へ逆流して水漏れにつながります。
エアコンから水漏れが起こった場合、まずは電源を切り、漏電を避けるためにコンセントも抜いておきましょう。その後は詳しい水漏れ箇所を確認し、工事を行った業者に連絡するのが最善です。
部屋が冷えにくい
エアコン取り付けや移設の工事が済んだ後、冷房を付けてもなかなか部屋が冷えないというケースがあります。この種のトラブルの原因としては、「エアコンからのガス漏れ」が考えられます。
エアコンは、配管を通り循環する冷媒ガスが熱を移動させることで、室内を冷やしたり暖めたりします。しかし、工事の際に配管の接続ミスなどがあると、その冷媒ガスが漏れてしまい、エアコンがうまく機能しなくなってしまいます。
この場合の対処法としては、工事業者に連絡し、配管をチェックしてもらうのが一番でしょう。ミスが見つかれば、通常は無料での修理に応じてもらえます。
外壁のヒビ
「家の外壁にヒビが入ってしまう」というのも、エアコン工事後に発生しがちなトラブルの1つです。
エアコンは室内機と室外機が一組で稼働する設備で、両者の間は壁を突き抜ける配管がつなぎます。エアコン取り付け工事に際しては、配管を固定するため外壁に穴(スリーブ穴)を開けることも多いのですが、この時誤って筋交いや柱に傷をつけてしまうケースがあります。これらは建物の構造上非常に重要な部材であり、損傷すると外壁にヒビが生じるなどの悪影響を及ぼします。
このトラブルは明らかに施工ミスなので、発見したらすぐ工事業者に連絡し対処してもらいましょう。
不要な追加料金の請求
エアコン工事で比較的起こりがちなトラブルの中には、「不要な追加料金を請求される」というものもあります。
エアコンの取り付けに際して追加料金の対象となる工事が発生することは、決して珍しくありません。室内機と室外機を別々の階に置く場合などがその例ですが、中にはそうしたものにあたらない工事で追加料金を請求されるケースも見られます。
たとえば通常保証の対象となる、上記の施工ミスによる外壁ヒビ補修に対し、追加料金を求めてくるというケースです。
この問題に対しては、工事前に必ず施工内容と見積り金額、補償内容などを明らかにしておくことが重要です。
トラブルになった際は
上ではエアコン工事に伴い起こりがちなトラブルの事例について紹介しましたが、そのようなトラブルが発生した場合には、基本的に工事を行った業者に対応してもらうこととなります。
しかし、それに際しては、いくつか事前に踏まえておきたいポイントもあります。以下の項目では、そのポイントについて具体的に解説します。
工事の保証について確認する
エアコン工事でトラブルが起こった場合、そのトラブル内容が補償範囲に該当するかは確認しておくべきでしょう。
エアコン工事で何らかのトラブルが発生することは、実際のところ十分あり得ます。そのため、工事業者の多くは、それに備えて1年かそれ以上の「工事保証」を設定しています。
水漏れや外壁の損傷など、施工ミスによるトラブルに対しては、保証期間内であれば無償で対応するのが通常です。
ただ、この保証の期間や内容は業者によって違いがあるため、依頼前の段階でそれについてしっかり確認しておくことも求められます。
国民生活センターなどに相談する
エアコン工事でトラブルが起こった際は、まず保証について確認し、その後業者に連絡することが大事と述べました。しかし、保証がないことが発覚した場合、業者がミスを認めないなどの厄介な事態に陥ることが考えられます。
施工ミスの存在が明らかなのにも関わらず、業者側がそれを認めようとしない場合の対処法としては、国民生活センターに相談するというものが考えられます。また、より実効性の高い方法として、弁護士に相談するというものもあります。こちらは費用や時間がかかるのが難点ですが、法的な強制力を発揮できます。