引越しでエアコン移設する際の業者の種類別相場4選

引越しでエアコン移設する際の業者の種類別相場4選

引越しに際しては、新居まで持って行って使うものを選ばなくてはなりません。高価なものはなるべく引き続いて使いたいところですが、その中にエアコンを含めるケースも多いでしょう。エアコンを別の場所に移す作業を「移設」と言いますが、この移設工事を頼める業者はいくつかの種類に分けられ、それぞれで費用の相場や特徴が異なります。

本記事では引越しのエアコン移設について、業者別の費用相場とそれぞれの利用のメリット・デメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

引越し業者

引越し業者は引越しの荷物を運ぶだけではなく、付随するサービスを他にいくつか手掛けています。エアコンの移設工事もその1つで、多くの引越し業者で同様のサービスを依頼することができます。引越し業者にエアコン移設工事を頼む場合の費用相場とメリット・デメリットは、以下のようなものになります。

相場

引越し業者を通したエアコン移設工事の費用相場は、依頼する業者によって差はありますが、取り外しから運搬、再取り付けまでを作業範囲として、1万円から3万円ほどと考えられるでしょう。一般的には、大体2~3万円の範囲となることが多くなっています。この相場は、後述するように家電量販店のものとほぼ同じで、エアコン専門業者のものよりはやや高めとなります。専門業者の相場より高めなのは、引越し業者が仲介役として工事業者を手配する仕組みであることから、中間マージンの分が上乗せされるためです。

メリット・デメリット

エアコン移設工事を引越し業者に依頼することのメリットは、「工事業者を選ぶ手間が省ける」ということです。自分で業者を選ぶとなると、複数の候補を探してそれぞれから見積りを取り、最も適当と思われるところを絞らなくてはならず、相応の時間や労力を要します。一方、引越し業者に頼めば関連する工事業者を手配してもらえるので、こうした手間がかかりません。また、運搬までサービスに含まれる点もメリットです。

反対のデメリットとしては、前述のように費用が専門業者より割高な点が挙げられます。また、繁忙期となる3月~4月ごろは依頼を断られるおそれもあります。

電気屋(家電量販店)

引越しに伴うエアコン移設は、電気屋(家電量販店)に依頼することも可能です。家電量販店は電気製品を販売するだけでなく、設置や撤去・回収にも対応しているのが通常で、それらのサービスを利用することでエアコンを移設させることができます。ただ、利用の際は後述するような条件を満たす必要があります。

相場

電気屋(家電量販店)が手がけるエアコン移設工事の費用相場は、これも店舗によって異なるものの、大体1万円~3万円ほどとなっています。前述のように、引越し業者に頼む場合の相場とさほど変わりません。

ただし、正確に言うと家電量販店に頼めるのは、古いエアコンの取り外しと新しいエアコンの取り付け工事となります。現在使用しているエアコンをそのまま移設したい場合、通常家電量販店では依頼は受け付けていないので、その点は要注意です。

メリット・デメリット

引越しでのエアコン移設に家電量販店を利用する一番のメリットは、なじみの店舗で気軽に相談できるという点でしょう。普段から足を運ぶ機会の多い量販店で依頼できるので、気分的な負担や労力が少なくすみます。

また、新しいエアコンを購入することで比較的安く頼めるという点も、メリットの1つです。さらに古いエアコンの取り外しと回収・処分についても、多くの店舗で同時に引き受けてもらうことができます。

その一方で、基本的にエアコンを新規で購入しないとサービスを受けられない点は要注意です。前述のように、使用中のエアコンをそのまま移設する依頼には通常応じていません。また、料金システムが複雑でわかりにくい傾向がある点も、デメリットに含まれます。

エアコン専門業者

エアコン専門業者は、エアコンや空調設備の設置や配管工事、保守・メンテナンスなど空調関連の業務全般を手掛ける業者です。引越しに伴うエアコン移設工事にも対応しており、引越し業者などのサービスを利用する場合も、実際はこちらが工事を担当することになります。もちろん個人からの直接の依頼も受け付けています。

相場

エアコン専門業者に引越しでのエアコン移設を頼む場合の費用相場は、およそ8,000円~25,000円程度となっています。

この相場は、引越し業者や家電量販店に頼む場合と比較して割安なものです。その理由は、中間マージンが発生しない点にあります。前述のように、引越し業者や量販店に依頼する場合も実際の施工者は専門業者で、仲介者を通すため中間マージンの発生が避けられません。これに対し直接専門業者に依頼する場合は、マージンがない分料金が低めとなります。

メリット・デメリット

専門業者によるエアコン移設工事の最大のメリットが、「取り外し・取り付けのみなら安く利用できる」という点です。前述のように中間マージンの発生がない分、割安な値段でサービスを受けることができます。もう1つのメリットとしては、「連絡先が明確」という点が挙げられるでしょう。依頼先を自分で決めることで直接コンタクトが取れるのは、トラブル時に役立つポイントとなります。

その一方でデメリットなのが、「運搬はしてもらえない」という点です。専門業者が手がけるのは取り外し・取り付け作業のみで、引越し業者とは違い、運搬については対応しないことが通常となっています。対応してもらえたとしても、高額になると考えた方が良いでしょう。また、多くの中から適切な業者を選ぶ手間や労力も、無視できないデメリットです。

自分で移設

引越しでエアコンを移設する際の選択肢として、引越し業者や専門業者などへの依頼のほかに、「自分で工事をする」というものも挙げられます。エアコンの取り外し・取り付け工事をユーザー本人が行うことは、必要な道具や知識があれば不可能ではありません。この方法によるエアコン移設工事の費用相場や、メリット・デメリットについて見てみましょう。

相場

自分で引越しのエアコン移設工事を行う場合の費用相場は、0円です。道具代を除けば、基本的に取り外し・取り付けに関する費用はかかりません。ただ、必要な道具をすべて1からそろえるとなると、2万円から3万円ほどかかります。

ちなみにDIYによるエアコン移設で必要になるのは、ドライバーやモンキーレンチ、ニッパー、六角、スパナ、脚立のほか、トルクレンチや電動ドリル、真空ポンプ、パイプベンダーなどの道具です。これらはホームセンターで購入することができます。

メリット・デメリット

引越しのエアコン移設を自分でやる一番のメリットは、「工事代がかからない」ということです。所有者本人が自ら作業を手掛けるので、道具さえそろっていれば、費用は無料ですみます。また、わざわざ業者を探す手間も省くことができます。

上記のメリットに対し、「故障や事故を引き起こすリスクがある」という点は重大なデメリットです。取り外し時に配管を切ったりすると交換が必要ですし、冷媒ガスを室外機に閉じ込める作業に失敗すれば、ガスの補充を迫られることもあります。最悪の場合、室外機の破裂事故につながるかもしれません。さらに1から道具をそろえるのは大変で、実際のところ何の知識も備えもない人が選ぶには、かなりハードルが高い選択肢です。またエアコンの重さを考えると、1人で作業するのは難しいことも念頭に置く必要があります。

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