エアコン化粧カバーの後付けの相場・しない方がいいケース2選

エアコン化粧カバーの後付けの相場・しない方がいいケース2選

多くの場合「外に露出している」という難点を抱えるエアコンの配管ですが、これを補うのが、文字通り上から覆う形で隠す「化粧カバー(配管カバー)」という施工法です。この化粧カバーを後付けで取り付けることを考えている方にとって、一番気になることと言えば、やはりコストの大きさでしょう。

本記事ではそうした方のために、化粧カバーの後付け工事を業者に頼む場合の費用相場についてと、化粧カバーの後付けが不要なケースや、DIYによる後付けの手順とリスクについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

相場

エアコンの化粧カバーを後付けするのにかかる工事費用の相場は、室内機用のもので15,000円ほど、室外機用のもので18,000円ほどとなっています。これは、新設エアコンへの取り付けと比較してかなり高い相場になりますが、その理由は以下のような点にあります。

エアコンの配管は傷つきやすいことから、カバーをかぶせる際はその危険がないように、カバーの形状に合わせた配置にする必要があります。それにはエアコン本体を一度取り外し、配管し直した上で再び本体を取り付ける作業をしなくてはなりません。そのため、カバー設置とは別に、エアコンの取り外しと取り付けの料金がかかってしまうというわけです。なお、具体的な費用は業者により異なるので、依頼の際は必ず見積りで確認しましょう。

後付をしない方がいいケース

近いうちにエアコンの買い替え・移設の予定がある

エアコンに化粧カバーを後付けしない方が良いケースとしては、まず「比較的近いうちに、エアコンの買い替えや移設を予定している」というものが挙げられます。

化粧カバーの設置工事では、エアコンを新しくしたり、取り付け直したりするたびに料金が発生します。だとすると、なるべく設置の機会は絞った方が、コスト面で効率的でしょう。ですから、引っ越しなどで2~3年以内にエアコンを新調または移設の予定がある場合は、その時まで待つ方が賢明です。

一方、今後5年以上そうした予定がない場合は、配管の劣化が懸念されます。そのため、現時点での工事の検討は妥当と言えます。

隠蔽配管になっている

エアコンへの化粧カバー後付けの必要性がないケースの2つ目は、「隠蔽配管による処置が施されている」場合です。

一般的には外部に露出させることが多い配管ですが、建物の構造等の理由により、壁の内側や天井裏に埋め込む形を取ることもあります。こうしたものは「隠蔽配管」と呼ばれ、室内機と室外機の距離が離れざるを得ないなどのケースで主に採用されます。

隠蔽配管による施工の場合、そもそも配管は普段目につかず、風雨等の直接の影響も受けないので、化粧カバーを施す理由自体がほぼないと言えます。

後付けの手順

エアコンへの化粧カバー後付けを業者に頼むのではなく、DIYで行う場合はどういった手順になるのでしょうか。

まず化粧カバーの調達が必要ですが、こちらはホームセンターで買える場合があるものの、ネットショップで探す方が確実です。サイズが重要になることから、事前に配管の長さや太さは入念に測っておきましょう。

具体的な取り付けの手順は、次のようなものになります。最初にノコギリなどを使い、配管穴までの距離と壁の形状に合うように、化粧カバーの部材を適当な大きさにカットします。次に、電動ドリルで壁と化粧カバーに穴を開け、化粧カバーの内側(土台)部分をビスで取り付けていきます。続いて、その土台に配管をおさめて、上から外側部分のカバーをかぶせます。室内側・室外側両方の処置が終わったら、隙間がないか最後にチェックしましょう。なお、配管穴のパテ埋めは、カバーの取り付け前に実施しておくことが大事です。

自分で化粧カバーをつける(DIYする)リスク

エアコンの化粧カバーを業者に頼らず自分で取り付けることは、決して無理ではありません。ただ、DIYによる後付け工事は小さくないリスクを伴うので、その点は事前に踏まえておく必要があります。

第一に、作業には入念な計画と準備が求められます。上記のように、化粧カバーは自分で適切なサイズに切りそろえるのが必須ですが、それには室内機から配管穴までの距離等を正確に把握しておく必要があります。これを誤ると、施工途中でパーツの長さや形が合わないことに気づき、せっかくの作業が無駄となってしまいます。

また、より深刻なリスクも付きまといます。配管を構成する冷媒菅には冷媒ガス(フロン)が詰まっていますが、この冷媒管を破損させてしまうと、ガスが漏れ出てエアコンの機能低下をもたらすことになります。
実際にDIY作業に慣れない人の場合、誤って不要な場所を傷つけてしまうケースは珍しくありません。少しでもそうした心配がある場合は、やはりプロの業者に任せるのが最善でしょう。

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