障子にカビが生える原因や予防方法5選、除去方法4選

障子にカビが生える原因や予防方法5選、除去方法4選

設置世帯が減少傾向にあるとはいえ、障子は今でも日本人にとって重要な存在です。機能でも見た目でも、さまざまなメリットを与えてくれますが、それらをすべて台無しにしかねない現象が、「カビの発生」になります。いろいろな物に害を及ぼすカビは、障子にとっても大敵なのは言うまでもありません。では、一体なぜカビは、障子にまで生えるのでしょうか。

本記事では、障子にカビが生える原因とその予防法、そして発生したカビの除去法について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

障子にカビが生える原因

障子や木枠にカビが生える原因として挙げられるのは、次の2点です。

1つ目は、「湿度の高さ」になります。カビは真菌と呼ばれる生物の一種ですが、真菌類は湿度の高い場所で生育しやすい特徴を持ちます。そのため、雨の多い梅雨時や結露の生じやすい冬場などは、障子や木枠にカビが生える確率が高くなります。

2点目は、「換気の不足」です。空気の入れ替えが十分に行われていない場合、室内の湿度が上がっていき、その結果結露が生じます。その水分を紙や木枠が吸い込むことにより、カビが繁殖しやすい環境が作られるわけです。また、換気不足でホコリなどが溜まってしまうことも、カビの発生を促す要因となります。

障子のカビの予防法

障子にカビが生える原因については上記の通りですが、日ごろからいくつかの点に気を付けることで、その発生を抑えることができます。
ここからは、障子にカビを生えさせないための具体的な予防法を、5つ取り上げて解説していきます。

こまめな換気

障子のカビの予防で大事になるのが、湿度のコントロールです。その一環として、日ごろから換気をこまめに行うことが大事になります。

前述のように、カビは湿気の多い環境を好む性質があり、室内の湿度が60%を超えると、発生の確率が高まります。こまめな換気を心がけることで、このリスクを低めることができます。

換気は、1日に4~5回程度を目途に行いましょう。その際は、朝晩や空気の湿った天候時を避けるのがポイントです。また、換気扇を回す場合は、同時に窓やドアを使って部屋全体の空気を循環させることも大切になります。

除湿器を活用する

湿度対策に大きく役立つアイテムが、除湿器です。これを稼働させることで室内の湿度を下げ、障子にカビが生えるのを防ぐことができます。

特に、梅雨時や冬場などの湿度が上昇しやすい時期は、除湿器の設置がおすすめできます。
除湿器にはいくつかの種類があり、それぞれで除湿の方式やメリット・デメリットが異なるので、購入は事前によく調べてから行いましょう。

また、除湿器自体のカビ対策も必須です。除湿器内部は高温多湿の環境であるため、カビが生えやすく、放っておくと却ってカビをまき散らす原因になりかねません。そのため、説明書の記載に応じた定期的なメンテナンスが必要となります。

結露を防ぐ

障子のカビを予防する上では、結露対策も不可欠になります。

結露は、冬場によく起こる現象です。室内と窓の温度差が広がりやすいためですが、窓際の障子はこの水分を取り込む確率が高くなっています。そのため、結露対策としては、まずこの温度差を縮めることが重要になります。具体的には、窓に断熱シートを貼ったり、厚めのカーテンを吊るなどの方法が挙げられます。こうすることで、冷気の侵入を防いで結露の発生を抑えられます。

また、窓を開けて換気したり、結露をこまめに拭き取るといった方法も効果的です。そのほか、家具などの配置を風が通りやすいように変えることも、結露予防に役立ちます。

汚れを除去する

カビも生物なので、生育には栄養分が欠かせません。カビにとっての栄養とは、タンパク質、炭水化物、アミノ酸、脂肪などで、これらはホコリや皮脂、垢などの汚れに多く含まれています。つまり、汚れの多い場所は、カビにとって繁殖しやすい環境ということになります。

そのため、カビを予防するには、こまめな掃除も重要となってきます。ホコリの溜まりやすい桟や敷居はハンディモップを使い、障子紙も柔らかい布などで優しく拭いて、汚れを取り除くようにしましょう。手垢などがひどい場合は、薄めた中性洗剤を布に沁み込ませてしっかり絞り、拭いて汚れを落としてください。

カビをそのままにしない

基本的なことですが、カビを放置しないことも、予防策として重要になります。

カビは生育条件がそろった場所では、あっという間に繁殖し数を増やしていきます。種類によっては、1週間で1万倍ほどの大きさに成長するものもいます。また、胞子を飛ばして範囲を広げていく能力も持つので、放っておけば被害が障子以外にも及ぶリスクが高くなります。

そのため、発見した段階ですぐに除去することが求められます。症状が初期の段階であれば、比較的簡単に除去することが可能です。障子紙の張替えが避けられない場合も、なるべく早めに対処しましょう。時間がとれなければ、業者に依頼するのがおすすめです。

障子のカビの除去方法

障子のカビは上記のような方法で予防することが可能ですが、すでに生えてしまったカビについては、どのように対処すべきなのでしょうか。いくつかの方法が考えられますが、以下で具体的な対策を4つ挙げて紹介します。

漂白剤を使う

障子に生えたカビの除去方法としてまず挙げられるのが、「漂白剤を使って落とす」というものです。

用意するのは、漂白剤と容器、歯ブラシ、使っていない布(雑巾)、ゴム手袋です。ゴム手袋をして、容器に入れた漂白剤を少量歯ブラシに含ませ、その先端を軽く、カビが生えた部分に当てましょう。漂白剤はつけすぎず、また紙を破らないように、あくまで優しく行うのがポイントです。作業中は換気を怠らないようにして、乾いたら布や雑巾で軽く拭き取ってください。

なお、漂白剤が木枠に付くと変色してしまうので、注意が必要です。

消毒用エタノールを使う

消毒用エタノールを使って、障子のカビを取り除く方法もあります。カビの胞子はアルコールを始めとする消毒剤に弱く、濃度が70~80%のものであれば、かなりの効果が期待できます。

消毒用エタノール、布(雑巾)、スプレー容器、マスク、ゴム手袋を用意します。布にエタノールを含ませ、カビが生えている障子紙や木枠を優しく拭きましょう。その後エタノールをスプレーで噴きかければ、完了です。スプレーは最初にかけると胞子をまき散らすおそれがあるため、仕上げとして行ってください。

窓を開け、室内の換気と乾燥に気を付けることも重要です。

カビ取り剤を使う

障子の桟にカビが生えている場合は、木材用のカビ取り剤を使う方法がおすすめです。こうしたカビ取り剤は、さまざまな種類が市販されています。

ただし、シミができる可能性もあるので、まずはテストした方が良いでしょう。最初に目立たない部分にかけてみて、問題なければそのまま作業を続けてください。基本的な使い方は、カビの生えた部分にスプレーした後、指定の時間放置するだけです。仕上げに布や雑巾で優しく拭き取って完了となります。

黒く変色した木材のカビに対しては、次亜塩素酸配合のカビ取り剤が有効です。カビを死滅させ、黒ずみを除去する効果が期待できます。

障子の張替え

カビの程度が比較的軽い段階であれば、漂白剤やカビ取り剤などで除去することが可能です。しかし、すでに影響が広範囲に及んでしまっている場合、それらの方法で除去するのは難しいでしょう。また、そこまで広がっていなくても、漂白剤等の力では完全に取り除けない場合もあります。

こうした場合は、障子の張替えを検討すべきかもしれません。手間はかかりますが、問題を根本から解決できます。なお、障子のカビを放置していると、枠の部分に「アク」と呼ばれる汚れが溜まり、それが張替えの際紙に付いてしまうことがあります。このアクのせいで張替えが難しい時は、業者に作業を任せた方が安心です。

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