障子があるのに寒い!断熱効果を上げる方法

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日本古来の建具である障子は、単に風情があるだけでなく、実用性も兼ね備えています。室内の温度を、夏は涼しく、冬は温かく保つ効果があるとされてきました。
しかし実際のところ、冬場は障子を閉めていても、寒さを感じてしまうケースが少なくありません。果たして障子の本来の断熱効果は、どの程度のものなのでしょうか。また、それを高めることが可能なのかも知りたいところです。
本記事では、障子があるのに寒い理由と、障子の断熱効果を高める対策法について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
障子に断熱効果はある?
「断熱」とは、熱の伝達を遅らせる働きのことです。断熱効果が高い住宅や設備は、その内部の温度変化を緩やかにします。つまり、夏は涼しく、冬は温かい状態を作れるわけです。
障子は、本来高い断熱効果を備えていると言われています。ほとんど紙一枚で室内外を仕切っている障子ですが、断熱においてはガラス窓の数段上で、熱の通過率は50%程度となっています(ガラスは約90%)。ただ、障子には通気性の良さなどの特徴もあることから、特に冬の寒さについては、いろいろな対策が必要となります。
障子があるのに寒い理由
比較的高い断熱効果を持つと言われる障子ですが、冬場の和室は寒さを感じるケースも多くなっています。なぜ、障子を閉めているのに寒さを感じてしまうのでしょうか。この項目では、その主な理由を2つ挙げて解説します。
隙間風の侵入
障子があっても寒さを感じてしまう理由の1つが、「隙間風の侵入」です。
前述のように、障子には本来高い断熱性があります。しかし、それはしっかりと密閉されている場合の話であり、どこかに隙間があれば、そこから冷たい外気が侵入することとなります。
木製の枠を使う障子は、この点で問題があります。木は湿度の変化に応じて、膨張・収縮する性質があり、乾燥する冬場は縮みやすくなっています。つまり冬には木枠が縮んで隙間が開き、そこから風が入って寒さを感じやすくなるわけです。
穴が開いている
穴の存在も、障子があるのに寒さを感じる原因に挙げられます。
熱の通過率が50%ほどと、ガラスに比較して高い断熱性を持つ和紙ですが、前述のようにそれは、隙間なく塞がれていることが前提です。ただ、周知のように和紙は繊細な素材であり、ちょっとした衝撃でも破れやすいという難点を抱えています。そうした破れや穴が開いていると、そこから冷気が侵入してしまうことになります。
障子の破れは、気を付けていても発生することがあります。子供やペットがいる家庭だと、その確率が飛躍的に高まるので、なおさら注意が必要です。
断熱効果を上げる方法
高い断熱性があるにもかかわらず、障子を通して寒さが感じられる理由は、上記の通りです。では、それらの原因を踏まえた上で、どうすればより断熱効果を上げられるのでしょうか。ここからは、その方法を5つ挙げて紹介します。
穴の補修を行う
上で述べたように、障子は破れやすいものであり、子供やペットがいれば、そのリスクは否が応でも高まります。気を付けていても穴が開いてしまった場合は、すぐに補修して塞いでおくことが、寒さ対策として肝心です。
指1本分くらいの規模の破れであれば、補修シールで塞ぐことができます。補修シールは100円ショップで購入できるので、費用もそれほどかかりません。
シールの見栄えが気になるなどの場合は、1マスぶんのみ張替える方法もあります。穴の開いたマスの紙を切り取り、そこに適当なサイズにカットした補修障子紙を貼り付ければOKです。
隙間テープを使用する
「理由」の項目でも説明したように、障子は枠の部分に隙間が開いてしまうことも多くなっています。これによる寒さを防ぎたい場合は、隙間テープを活用してみるのがおすすめです。
隙間テープとは、窓や引き戸に生じた隙間を、貼ることによって埋められるテープです。たとえば網戸の隙間を塞ぐように貼れば、虫やホコリの侵入を防ぐことができます。
このアイテムは、障子の隙間に対しても有効です。使い方は、隙間が生じている箇所に貼るだけですが、その前に粘着力が落ちないよう、ホコリを除去しておくのがポイントになります。
こちらの方法は、手軽に対策できるのが利点です。ただし、あまり見た目が良くない点はデメリットになります。
断熱障子シートに交換する
断熱性を高める上では、障子紙を断熱障子シートに張替えるというのも、効果的な手段です。
昨今はさまざまな機能を付加した障子紙が作られていますが、断熱障子シートもその1つになります。文字通り断熱性が高められており、温かい空気の流出を防いでくれるので、冬の部屋でも寒さを感じにくくなります。
さらに、断熱障子シートは普通の障子紙より丈夫で、穴が開きにくいという特徴もあります。紫外線にも強く、劣化しにくいので、張替えの頻度を減らすことにもつながります。
太鼓張りを試してみる
障子には、「太鼓張り」と呼ばれる紙の貼り方があります。こちらを試してみることも、寒さ対策の候補の1つです。
障子の太鼓張りとは、組子の両面に紙を貼り付けるという方法になります。障子は、居室とは反対側の面のみに紙を貼るのが一般的ですが、太鼓張りでは居室側にも貼られます。これによって、2枚の紙の間に空気層ができるため、断熱効果が一層高まります。また、桟にホコリが溜まらないので、手入れが楽という利点もあります。
ただ、組子が直接目に触れなくなることで、少々見栄えが悪くなる点はデメリットです。
雪見障子に交換する
「雪見障子に交換してみる」というのも、寒さ対策の候補に挙げられます。
雪見障子は戸枠の一部にガラスがはめ込んであり、その前の小障子を開くことで、障子を閉めたまま外の景色を見られる仕掛けになっています。実用性とデザイン性の両面でメリットがあり、現在でも高い人気を誇ります。
寒さ対策を考慮した交換であれば、断熱ガラス使用の雪見障子にするのが良いでしょう。これにより、通常の障子の4倍ほどの断熱効果が得られます。さらに加えて、日射取得型の断熱ガラスにすれば、暖房に頼らず室内を保温することが可能です。
内窓の設置・リフォーム
断熱性を高める上では、窓への対策も有効です。新たに内窓を設置することで、外窓との間に空気層を作り、それによって断熱効果をアップさせられます。
また、断熱のためのリフォームを実施するという選択肢もあります。具体的な方法はいくつかありますが、断熱性の高いサッシを設置したり、床下や壁面等に断熱材を入れるなどが代表的です。
ただ、リフォームは方法ごとにコストや工期が大きく異なるため、事前にしっかりと調べておく必要があります。工事のプランや見積りを念入りにチェックして、適切な業者や方法を選ぶようにしましょう。