猫が障子を破る原因と対策7選

猫が障子を破る原因と対策7選

きれいに整った障子は、視覚的にも機能的にも心地のよいものですが、破れが生じるリスクを常にはらんでいます。そのリスクをことさらに高める存在が、猫です。猫を飼っている家庭では、家具や内装にダメージを負う確率が高くなっていますが、中でも障子は悲惨なことになるケースが少なくありません。では、そもそもなぜ猫は障子にいたずらを仕掛けるのでしょうか。

本記事では、猫が障子を破る原因とその対策法について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

猫が障子を破る原因

障子の音に反応している

猫が障子を破る原因の1つに、障子が立てる「音」があります。

猫は、人間と比較すると視力が弱めな反面、聴力に優れています。特に高周波の音に敏感に反応しますが、これは猫が獲物とする小動物が、高めの音を立てがちなことに由来します。そして、ビニールや紙の立てる「カサカサ(ガサガサ)」という音は、小動物が移動の際立てる音に似ているとも言われています。

つまり、障子を触ると猫にとって興味深い音がすることから、つい手を出した結果破ってしまうと考えられます。

障子の向こう側が気になる

猫の持つ好奇心が、障子を破ることにつながる場合もあります。

猫の好奇心の強さは有名で、イギリスには「Curiosity killed the cat(好奇心は猫を殺す)」ということわざもあるほどです。そのような猫にとって、扉の類は好奇心の妨げとなる存在で、閉まっていれば何とか突破して、向こう側の様子を確かめようとすることが少なくありません。

障子もまた、こうした行動のターゲットとなった結果、破られてしまうケースがみられます。また、障子が向こう側の動きの影を映してしまうことも、こうした行動を誘発しやすい原因と考えられます。

運動の欲求

猫の仲間の多くは、長い年月にわたり狩猟をすることで生活してきました。獲物を追ってあちこち移動するのが、ネコ科動物本来の習性であり、この部分はペットの猫にも本能として残っています。しかし室内飼いの猫の場合、そうした習性から来る欲求を満たすほどの十分な運動が、できないケースも多くなっています。

その運動不足によるストレスが、障子に向けられた結果、破れを作ってしまうことがあります。格子状の木枠を持つ障子は、猫の上り下り運動に適しているため、ストレス解消の道具として使われてしまうわけです。

通り道として決めている

猫は勝手気ままに暮らしているイメージがありますが、実際はものごとに執着するたちで、場所については特にこの傾向が強くなっています。個々の縄張りを持ち、その範囲内で狩りなどを行ってきた習性から来る特徴で、家猫の多くも縄張りと決めた領域については、毎日パトロールを欠かしません。

そのパトロール経路に障子があった場合、猫にとっては完全に邪魔な存在です。ルート的に避けられない以上、破ってでも通るというのが、猫側の認識になります。

対策

猫が障子を破る主な原因については、上で紹介した通りです。それでは、そうした原因を踏まえた上で、どのようにすれば事態を防ぐことができるのでしょうか。ここからは、猫に障子を破らせないための具体的な対策について紹介していきます。

爪を切っておく

対策としてまず挙げられるのが、「爪のケアを欠かさない」ことです。

猫にとって爪は、本来武器であり道具でもあるという、重要な存在です。しかし、ペットとして暮らす猫の場合、障子などの室内物や猫自身の健康を護る上で、爪切りが欠かせません。

猫の爪切りは、成猫なら2~3週間に1度の頻度で行います(子猫は1週間に1度くらい)。
具体的には、後ろから抱きかかえ、肉球を押して出た爪の先端をカットしましょう。爪のピンクの部分は血管などが通っているので、切らないことが大切です。また、肉球はあくまで優しく押すのがポイントとなります。

爪とぎを用意する

猫は、障子を引っかくことで爪とぎ代わりにしている可能性もあります。こうした場合は近くに「爪とぎを置いておく」ことも、障子を破られないようにするための対策になります。

猫用爪とぎグッズは、いろいろなものが市販されています。比較的手頃な価格で入手できるのは、段ボール製のものです。ただ、こちらは長持ちしにくく、カスも出やすいというデメリットがあります。
麻製のものは段ボール製品より値は張りますが、丈夫でカスが出ません。しかし、猫によっては匂いを嫌がる場合があります。
一方、木製の爪とぎは高価で木くずが出やすいものの、非常に耐久性が高くなっています。また、木製家具で爪とぎしがちな猫に好かれる傾向があります。

キャットタワーを置く

運動不足のストレスや、爪とぎが原因で猫が障子を破ってしまう場合は、キャットタワーの設置がその解決方法となるかもしれません。

特に、部屋数が少なかったり、上れるような高い場所がない家庭、遊び相手のいない一頭飼いなどのケースでは、キャットタワーの設置がおすすめできます。上下運動しやすい構造で運動不足解消に役立ち、また爪とぎとしても活用できます。

こちらもいろいろなタイプがありますが、大きく「据え置き型」と「天井突っ張り型」の2種類に分けられます。価格は種類やサイズによってまちまちで、2,000~3,000円程度で買えるものがある一方、20,000円以上する商品も多くなっています。

しつけ剤スプレーを活用する

猫には、「嗅覚が鋭い」という特徴もあります。これを利用して問題行動を抑えるためのグッズが、「しつけ剤スプレー」になります。

しつけスプレーには、猫が嫌がる匂いや成分が配合されており、これを吹きかけることで、近づいてほしくない場所から遠ざけることができます。障子に対しては、下半分に使用することで、紙を破るなどのいたずらを防ぎやすくなります。

ただし、実際に苦手な匂いや程度は個体差があるため、必ず効く保証はありません。また、あまり使いすぎると猫にはストレスなので、最小限の使用にとどめるのも大切です。

障子紙に布を使う

普通の障子紙だと、簡単に猫に破られてしまいますが、別のものに代用することで解決できる可能性があります。

代用品の1つとなるのが、布です。布ならよほど強い力でない限り破れませんし、障子にも上りづらいので、桟を傷めるおそれも少なくなります。

張替えに関しては、布用の両面テープかガンタッカー、グルーガンなどで固定していきます。布のカットを含め、作業に手間がかかるのが難点ですが、いろいろな柄を使えばカラフルなデザインを楽しむこともできます。

プラスチックダンボールを使う

こちらも代用品による対策ですが、「プラダン(プラスチックダンボール)を使う」という方法になります。

プラダン(ダンプラとも)は、原材料にポリプロピレン樹脂を用いている板状素材です。ダンボールのような中空構造による軽量さと、プラスチックならではの耐久性を持っていることから、様々な用途で使われています。もちろん、猫の引っ掻きにも十分耐えられる強度があります。

張替えの際は、カッターでカットしたプラダンを両面テープで張り付けていきます。厚めの製品を使うと開閉の支障になる場合があるので、事前に障子同士の隙間の程度を調べておくようにしましょう。

プラスチック障子に張替える

プラスチック障子紙は、和紙とプラスチックシートを組み合わせて作られた商品です。プラスチックで挟むなどで紙を保護することにより、衝撃に対する高い耐性が与えられています。子供やペットのいたずらに強く、猫が多少引っ掻いたくらいでは破れる心配がありません。

プラスチック障子紙のタイプは、張り付け方に応じて「のりで張るもの」「専用の両面テープで張るもの」「アイロンで張るもの」の3つに分けられます。このうち両面テープタイプは、丈夫で作業も楽ですが、一度張ると修正できないという難点があります。

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