「畳」「坪」違いと地域による畳の5種類と大きさの違い
住まい探しの際見逃せないデータに、面積があります。しかし、その表記は「㎡(平米)」がある一方で、「畳」や「坪」が使われることもあり、混乱する人も少なくありません。一体不動産における「畳」や「坪」は、どれくらいの広さを表しているのでしょうか。
本記事ではその点について解説するとともに、地域ごとに異なる畳の種類と、それぞれの大きさについても紹介します。畳のサイズについて疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
「畳」と「坪」の面積は?
「坪」は尺貫法という日本古来の単位の1つで、土地の面積を表す際使われます。1坪は1辺を6尺(約1.82m)とする正方形の面積であり、1.82m×1.82mすなわち約3.3㎡ということになります。
一方、不動産広告で言う「1畳」は畳1枚の広さで、およそ畳2枚ぶんが1坪と換算できます。なお、不動産業界では規約により、1畳の広さを「1.62㎡以上」の意味で使っています。ただし、この1.62㎡という数字はあくまで目安であり、常に一定というわけではありません。
地域ごとの畳の種類と大きさ
不動産広告における「畳」は「1畳=1.62㎡以上」ということですが、上記のようにこれはあくまで目安の数字で、実際は状況により差が生じてきます。特に、主として地域により分けられる畳の種類の違いは、その差に大きく影響する要因となっています。
畳の種類は、大きく「京間」「中京間」「江戸間」「六一間」、そして「団地間」の5種類に分けられます。これらはそれぞれ寸法が異なっており、その差は決して小さくありません。このうち最も広いのは京間で、最も狭いのは団地間ですが、2つを6畳間の面積で比較すると、差は2.274㎡にも及びます。
以下の項目で、各種類の大きさについて解説しましょう。
京間
「本間」や「関西間」の呼び名も持つ「京間」は、主に関西地方で使われる規格です。
前述のように、畳のサイズとしては5種類のうちで最も大きく、1枚あたりが191㎝×95.5㎝となります。サイズが大きいぶん、張替え時は料金が割高につきやすいので、業者選びの際は見積りをよくチェックすることが求められます。
中京間
「中京間」は、愛知や岐阜などの東海地方を中心に使われている畳の種類です。畳一枚あたりの大きさは182㎝×91㎝で、京間より一回り小さいサイズとなっています。別の呼称として「三六(さぶろく)間」というものもありますが、これは尺貫法では短辺が3尺、長辺が6尺で表されることによります。
江戸間
「江戸間」と呼ばれる種類の畳は、関東地方を中心として、全国的に使われています。サイズは5種類の中では比較的小さめで、1枚あたり176㎝×88㎝となっています。尺貫法表記では長辺が5尺8寸となることから、「五八(ごはち)間」の名も付いています。畳の規格では最も一般的で、張替え料金はこれを基準に表示されるケースが多くなっています。
団地間
集合住宅でよく使われる種類が、「団地間」です。サイズが1枚あたり170㎝×85㎝と、5種類の中では最小になります。長辺が5尺6寸という尺貫法に基づく、「五八(ごろく)間」の名称も存在します。前述のように、6畳の面積を京間と比べた場合、京間の畳1枚ぶんより大きな差が発生します。
六一間
中国地方の瀬戸内海沿岸を中心に使用されることから、「広島間」「安芸間」の呼び名も持つのが、「六一(ろくいち)間」です。「六一」は、長辺が尺貫法で6尺1寸となることに由来します。メートル表記では185㎝×92.5㎝と、京間の影響が強いサイズ感となっています。畳の規格の知名度としては、全国的にはあまり高くありません。