畳のメリット・デメリット7選

畳のメリット・デメリット7選

現在では部屋の床材にフローリングを選ぶ家庭が増えていますが、日本で伝統的に用いられてきた畳も、まだまだ根強い人気を誇っています。しかし、これから床材を選ぼうとする方にとっては、畳のメリットなどはイメージしづらいかもしれません。果たして畳は、具体的にどういった長所を持つのでしょうか。また、その反対の短所についても気になるところです。

本記事では、畳独自のメリットとデメリットの両方について解説しますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

メリット

断熱効果がある

保温や断熱効果を持つ点は、畳の大きなメリットの1つです。

畳は、イグサという植物の茎を主な表面の素材としています。このイグサは、繊維一本ごとに空気を含んでいるのですが、これによって高い断熱効果が生まれることが知られています。表面に空気の層が作られることで、それが断熱材として働き、床下からの冷気の侵入を防いでくれるわけです。
そのため、冬場に畳の上に座っても、それほど冷たさを感じることはありません。一方夏場には、この断熱効果が熱を防いで、ひんやりとした心地よい感触をもたらしてくれます。

調湿効果がある

畳の重要なメリットとして、「調湿効果」の存在も挙げられます。

調湿効果とは、周囲の湿度の高さに応じて、湿気を吸収したり放出したりする働きのことです。前述のように、畳の表面はイグサから成りますが、イグサの繊維にはこの調湿効果があります。湿度が上がれば、空気中の水分を吸収し、反対に湿度が下がれば、溜め込んでいた水分を放出します。

畳一枚で吸収できる水分の量は、実に500mlにも上ると言われています。これほどの調湿効果を持つ畳を置くことで、梅雨時であっても冬場であっても、室内の湿度を一定に保ちやすくできます。

香りの良さ

香りがもたらす効果もまた、畳の持つメリットの1つになります。

畳の表面であるゴザ部分には、前述のようにイグサが使われていますが、この植物は独特の芳香を持つことで有名です。特に新品の畳からは、強い芳香が感じられ、それによってリラックスなどの精神的効果を得る人も多くなっています。

イグサの主な香り成分となっているのが、フィトンチッドという物質です。これは森林の樹木が放つ香り成分であり、殺菌効果を持つことでも知られます。他にも、リラクゼーション効果のあるα-シペロンや、香水にも使われるバニリンなどの成分が含まれています。

機能性の高い種類もある

先述のように、畳表の代表的な素材はイグサですが、それ以外のものを使ったタイプもあります。それらは、イグサ製の畳にはない機能を持ち合わせています。

例えば「和紙畳」と呼ばれるものは、その名の通り和紙でできています。和紙を細長くより合わせ、編み込むことで作られたものですが、耐久性や撥水性に優れ、ダニ・カビの発生を防ぐ機能を持ちます。
また、ポリプロピレンのような樹脂を材料とする畳もあり、こちらもやはり、防ダニ・防カビや耐久性などに優れています。
さらに、これらの畳はデザインも多様で、そうした点もメリットに含められます。

遮音効果がある

畳の持つ大きな特徴と言えば、柔らかい踏み心地がすぐに思い浮かぶでしょう。この独特の踏み心地は、畳に含まれる空気に由来します。前述のように、畳表のイグサは空気を多く含んでおり、これがクッションの役割を果たすわけです。

このクッション性は、単に足に心地よいだけでなく、遮音効果ももたらします。歩く際の足音を消してくれるので、不快な騒がしさが感じられません。
フローリングで小さな子供やペットが走り回ると、かなり音が響いて近隣にも迷惑ですが、畳の間ならそうした問題も起きにくくなります。

デメリット

カビ・ダニ発生の危険がある

吸水性に優れ、調湿効果を持つのが畳のメリットと先に述べましたが、このことがある事態をもたらす危険もあります。その事態とは、カビやダニの発生です。水分を溜め込むことで、カビ・ダニの繁殖に都合の良い環境が作られやすいのが、その理由になります。

カビやダニの発生は、軽度であれば消毒用アルコールで対処できますが、重度になると畳表の交換や、最悪全面張替えも考えなくてはなりません。ただ、この問題は適切な手入れで食い止められるので、日ごろのこまめな掃除等が重要となります。

定期メンテナンスが必要

定期的なメンテナンスが欠かせない点も、畳のデメリットとして挙げられるでしょう。

フローリングの場合、数年ごとに張替えるといった必要はありませんが、畳ではそれが必要となります。
期間は場合によって異なりますが、使い始めから大体3~5年で「裏返し(畳表を裏返す方法)」、5年~10年で「表替え(畳表と畳縁の交換)」、10年~20年で「新調(畳床を含めたすべての交換)」と、傷み具合に応じて張替えの段階を踏まなくてはなりません。このうち裏返しと表替えは、業者による作業で1日~2日程度の時間を要し、新調となると、3日~10日程度はかかります。フローリングと比較すると、手間の多さは明らかです。

利用料も0、中間マージンも0で複数の業者を比較

利用料も中間マージンも完全無料

比較.netとは

無料で使える比較マッチングサイト