畳がへこむ原因と対策4選と直し方

畳がへこむ原因と対策4選と直し方

天然素材から成る畳は、独特の感触が味わえる床材として現在でも人気です。美しく整った表面も魅力ですが、その一方で、比較的へこみができやすいというデメリットもあります。気づくと目立つへこみ跡が付いていたというケースが少なくありませんが、一体なぜこうしたことが起こるのか、その要因が知りたい方も多いでしょう。

本記事では、畳にへこみができる原因と予防対策、そしてへこみができた際の直し方について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

畳がへこむ原因

重量物の圧力

上に置いている重い物のせいで、畳がへこむことがよくあります。

畳は、主な素材として芯材にわらを、畳表にイグサを使用していることから、比較的柔らかく弾力性に富んでいます。それが特徴である踏み心地の良さを生んでいるのですが、柔らかいことが裏目に出る場合もあります。強い圧力がかかると、その部分が沈み込み、元に戻らなくなることが少なくありません。タンスなどの家具やピアノといった重い物を直接上に置くと、こうしたことが起きやすく、どかしても跡が付いてしまいがちです。

特にテーブルなど脚の付いた物だとへこみが残りやすいので、要注意です。

経年劣化

畳は消耗品であり、家の中の他の物と同じく、寿命があります。

条件によりますが、一般に畳の寿命は10~20年ほどとされています。作り立ての畳は強度が高く、少々の圧力にも反発できますが、年月を経るごとにそうした力は失われていきます。劣化が進むと畳表や芯材から弾力が消えて、ちょっとしたことでへこむことが多くなります。

畳の劣化は、使用状況に負うところも少なくありません。湿気にさらされやすかったり、カビやダニなどが発生しているようだと、畳の寿命は縮まります。張替え時期も早まるので、普段の使い方やメンテナンスには十分注意を払う必要があります。

床下の木材の異常

畳がへこむのは、上の物や畳自体のせいばかりとは限りません。その下に原因が潜んでいる可能性があります。

畳の下の木材もまた、年月や環境の影響を受けて変化します。建ててから数十年経つような住宅は、あちこちの建材が劣化している可能性が小さくありません。また、湿気がこもりやすい場所だったり、白アリが出たりすると、比較的新しい住宅でも床材が傷んでいる可能性は十分あります。床材の劣化は畳を支える力を弱らせ、その結果へこみを生む要因となります。

こうした原因の場合、畳の交換などでは問題を解決できません。本格的なリフォームを要することもあるので、早い段階で専門業者に相談することが求められます。

畳のへこみの対策

畳がへこむ主な原因は、上で述べた通りです。それでは、そうしたへこみを作らないためにはどうすればよいのでしょうか。いくつかの方法が考えられますが、
ここでは畳のへこみを防止するための具体的な対策を4つ挙げて紹介します。

重い物をなるべく乗せない

「畳の上には重い物をできる限り置かない」ということは、へこみ対策としての基本事項です。

すでに説明した通り、重すぎる物に対しては、畳の弾力もほとんど効果がありません。劣化が進行している畳なら、なおさらです。そのため、タンスや本棚、ピアノなどの設置は避けた方が良く、特に脚付きの物は禁物となります。

他に場所がなく、畳の間に家具を置かざるを得ないなどの場合は、重量のない家具を選択することで、へこみを作りにくくできます。
また別素材の畳に交換するのも方法の1つで、例えば琉球畳と呼ばれるものは一般の畳より頑丈なため、重い物を置いてもへこみや跡が付きにくくなっています。

へこみ防止グッズを使う

畳のへこみ対策として、市販のグッズを活用する方法もあります。

畳やフローリングのへこみは比較的身近な問題のため、その対処を目的とした商品もいろいろと販売されています。代表的なものとしては、へこみ防止用のマット・パッドが挙げられます。分厚いコルクなどの素材でできており、それを畳と置きたい物の間に挟むことで、圧力を和らげへこみや傷を付けにくくしてくれます。脚付きの家具に対しても効果があります。

こうしたマットは、地震対策としても有効です。滑り止め効果で揺れによる家具等の移動を抑え、転倒の危険を減らします。和室の美観維持が心配な場合は、透明タイプのものを選ぶことで解決できます。

カビ・ダニの発生を防ぐ

カビやダニの発生は、畳の状態を大きく左右し、へこみを作る要因になります。これらの繁殖が、畳の劣化を早めるためです。

そこで、カビ・ダニに対する防止策を日ごろから徹底しておくことが、へこみ対策としても重要となります。特に欠かせないのが、定期的かつこまめな掃除です。3日に1度くらいの頻度で、掃除機掛けや雑巾がけ(からぶき)を行いましょう。また、食べ物や飲み物をこぼしたら放置せず、すぐに除去してしまうことも大事です。

なお、掃除の際に水を使うのは良くありません。畳が湿気を吸い取ってしまうためで、却ってカビ・ダニの発生原因となります。拭き掃除をしっかりしたい場合は、固く絞った雑巾を使うのが最善です。

カーペットなどは敷かない

畳のへこみや傷を防ぐために、家庭によっては上へカーペットや絨毯を敷くケースがあるようです。しかし、この方法はむしろ逆効果で、おすすめできません。畳とカーペット類の間に湿気がこもり、カビ・ダニの発生を誘いやすい状況となるためです。畳のダメージを減らしたい場合は、前述のように部分的に通気性の良いマットやパッドを敷く方が良いでしょう。

どうしてもカーペット類を敷く必要がある際にも、なるべく通気性が高く、なおかつ防ダニ・抗菌加工のされたものを選ぶのがおすすめです。

畳のへこみの直し方

上記のような対策を取ったとしても、畳がへこむ場合はあります。そうした場合、へこみ具合の軽重により、対処法が変わってきます。比較的軽度であれば、自分で直せるかもしれません。
以下でその具体的な方法と、症状が重い場合の対処法について解説します。

へこみ具合が小さい場合

この場合、次のような簡単な対処法で元へ戻せる可能性があります。必要となる道具は、霧吹きと濡れタオル、アイロン、そしてドライヤーの4つです。

まず、霧吹きでへこみの出来た部分へ水をかけます。5分ほどそのまま放置したら、濡れタオルをへこみ部分へかけましょう。
続いてその被せたタオルの上へ、焦げ目ができないよう注意しつつ、アイロンを当てます。
イグサには、水分と熱を加えると膨張する性質があり、そのためこの過程でだんだんへこみが膨らんできます。へこみがなくなったら、最後にドライヤーで乾かしてください。

ただしこちらは、芯材が藁床の場合に有効な方法となります。チップ木片を圧縮した建材床では効果が望めないので、その点は要注意です。

へこみ具合が大きい場合

程度がひどく、上記の方法では対処が間に合わない場合は、畳の張替えを検討した方が良いでしょう。判断の目安となるのは、踏むだけで大きくへこむといった症状の存在です。

畳の張替えには、複数の方法があります。畳表を裏返す「裏返し」と、畳床はそのままに畳表と畳縁を新しくする「表替え」、そして畳床を含めた全面的な交換となる「新調」の3つです。いずれが適切かは、業者に相談の上で判断してください。

なお、畳は自身で張替えることも一応は可能です。ただ、仕上がりの品質や手間などを考えれば、やはり専門業者に依頼するのが無難と言えます。

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