「伐採」と「剪定」の違い
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「伐採」と「剪定」の違い
庭木や植木を育てている家庭では、手入れに関して代行業者へ作業を依頼するケースが多くなっています。プロの手を借りることで、安全かつ適切な管理が可能となりますが、依頼にあたって注意しておくべき点も少なくありません。
その1つが、「伐採」と「剪定」の違いの把握です。この2つは似ているようでいて、実際はまったく異なる行為であり、混同したまま依頼すると予想外の結果を招くおそれがあります。
本記事では、「伐採」と「剪定」の詳しい違いについて解説しますので、現在庭木の剪定や伐採を検討している方は参考にしてみてください。
伐採とは
「伐採(ばっさい)」とは、「山林などの樹木を切り出すこと」という意味の言葉です。立木(りゅうぼく)を、そのままの形で1本まるまる切り倒すことを指します。
従来チェーンソーや鋸を用いて行うのが一般的でしたが、近年はハーベスタという機械を用いるケースも増えています。
林業においては、主に材木の生産を目的に行われ、これを特に「主伐」と呼びます。一方、森林の密度を調整するために行う伐採は、「間伐」と呼んで区別しています。
「剪定」との違いは、「1本の木を丸ごと切り倒す」という点にあります。
剪定とは
「剪定(せんてい)」とは、「樹木の生育や結実を調整したり、樹形を整える目的で枝の一部を切り取ること」という意味の言葉です。また、摘芯(新梢の先端を摘みとること)や摘芽(不要な芽をかき取ること)、断根(根を強くするために切断すること)などの作業も剪定に含まれます。
剪定を行うことにより、木の見た目がよくなって、害虫の発生も抑えることができます。木の成長促進にもつながることから、一般の庭木でもよく行われるようになっています。
「伐採」との違いは、「木を切り倒すことはない」という点にあります。あくまで木の育成を前提に行うのが剪定で、この点については、代行業者への依頼の際よく注意しておく必要があります。