一般的な2種類のシロアリ駆除方法

一般的な2種類のシロアリ駆除方法

害虫による被害はどれも厄介ですが、中でも深刻なものとなり得るのが、シロアリの食害です。シロアリはほぼ日本全土に生息しており、木材を主な餌として繁殖するため、家屋に多大な損害を与えるケースも多くなっています。被害が大きくなる前にきちんと駆除しておきたいところですが、効果的な駆除法は、大きく分けて2つあります。

本記事では、一般的なシロアリ駆除の方法を2つ挙げて紹介しますので、現在シロアリ駆除について検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ベイト工法

ベイト工法とは

ベイト工法と呼ばれるシロアリ駆除法は、1990年代にアメリカで開発された、比較的歴史の浅いものです。「ベイト剤」というシロアリにとっての毒餌を駆除に用いることから、この名前が付いています。

実際に使われるのは、「IGR剤」という薬剤です。正式名称は「Insect Growth Regulator(昆虫成長制御剤)」で、文字通り昆虫の成長を阻害する働きがあります。

具体的には、建物周辺に餌木の入った筒(ステーション)をいくつか埋め込んでおき、定期点検で食害が認められたら、ベイト剤をステーション内に投入します。シロアリがベイト剤を食べると、脱皮が阻害されて駆除されるという仕組みです。

この他に、すでに確認されているシロアリを直接誘ってベイト剤を食べさせる方法もあります。

メリットとデメリット

ベイト工法のメリットの1点目は、「建物に穴を開けずに済む」ということです。従来型の薬剤散布によるシロアリ駆除では、場合により木材に穴を開ける作業が伴いますが、ベイト工法ではその必要がありません。

また、使用されるIGR剤は脱皮などを行わない生物にとって効果がないため、住人やペットへの安全性が高いという利点もあります。さらに、ベイト剤を食べた個体以外にも効果が伝播するため、巣全体を駆除できる点もメリットです。

一方デメリットとしては、駆除が完了するまで1~3ヵ月ほどかかるという点が挙げられます。また定期点検の作業が伴うことや、費用が継続的にかかることも難点です。

バリア工法(薬剤散布)

バリア工法(薬剤散布)とは

「バリア工法」は、薬剤散布によってシロアリを駆除する方法になります。シロアリ駆除法としては従来から一般的なもので、日本では未だに主流となっています。

日本に生息するシロアリは、通常床下に侵入して地下に巣を作りますが、バリア工法では床下の土壌等に薬剤を撒くことでバリアを張り、侵入ルートを絶って駆除する仕組みになります。

具体的なやり方は、専用の薬剤を柱や壁などの木部に穿孔・注入したり、表面に塗布するというものです。また、床下の土壌部やコンクリート部にも薬剤散布を行います。床下にもぐるなど難度が高いことから、効果は作業者の経験値に負う部分が大きいという特徴があります。

メリットとデメリット

バリア工法の一番のメリットは、「即効性が高い」ということです。毒餌を用いたシロアリ駆除は、目立った効果が出るのに時間を要しますが、薬剤散布では比較的すぐに効果を得られます。そのため現時点で被害が進行している場合の駆除法としては、ベイト工法よりも適していると言えます。

また、ベイト工法は駆除後も引き続き同様の方法で観察が必要となるのに対し、バリア工法は一度駆除すれば、効果が数年続く点もメリットです。その他、費用が比較的安く済むという利点もあります。

これに対しデメリットは、上記のように作業に熟練を要するという点になります。また、これも前述のように、必要に応じて木材に穴を開ける場合があることも難点の1つです。この他、使用する薬剤によっては臭いが気になる場合もあります。

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