カーポートの雪下ろしの目安・タイミング・注意点6選

カーポートの雪下ろしの目安・タイミング・注意点6選

近年はあまり雪になじみのない地域でも、突然の大雪に見舞われるケースが増えています。大量の積雪で心配になる場所はいくつもありますが、カーポートもその1つでしょう。下手をすると車への影響もあるため、適切な処置が必要となります。しかし、雪下ろしに慣れない人にとっては、いつ行えばよいかや何に気を付けるべきかは分かりづらいところです。

本記事ではカーポートの雪下ろしの目安やタイミング、注意点について解説します。

目安

カーポートに積もる雪の高さで言うと、大体20㎝程度が雪下ろしの目安となります。

カーポートには通常、「耐積雪強度」というものが設定されています。これは文字通り、どれくらいの重さの雪ならば耐えられるかを示すもので、一般的なカーポートであれば積雪20㎝(1平米あたり600N≒61㎏)が限度となります。

つまり、大抵のカーポートは積雪20㎝を超えると構造的に危険ということで、この量を超えるかどうかが雪下ろしの重要な判断材料となるわけです。ただ、雪の重さは雪質などの要因で異なるので、この数値はあくまで1つの目安に過ぎないことは踏まえておいた方が良いでしょう。

タイミング

カーポートの雪下ろしについては、積もり具合ばかりを気にしてタイミングの判断を誤ると、事態が悪化するおそれがあります。雪の状態は一様ではなく、さまざまな要素で変わってくるためです。この項目では、雪下ろしの最適なタイミングについて解説します。

雪の重さは質で変わる

上でも少し触れましたが、雪は状況によって性質が変わってきます。雪の重さは時間や水分量によって左右される部分が多く、降ったばかりの新雪なら、1立方メートルあたりの重さは大体50~150㎏ほどとなります。一方、ある程度時間が経ち、雪の重みによって固く締まった「しまり雪」となると、重さは1立方メートルあたり250~500㎏ほどにまでなります。

要注意なのは、上記のカーポートの耐積雪強度は、新雪を想定していることがほとんどという点です。場合によっては、規定の積雪量に達しないうちにカーポートが倒壊することもあり得るため、パンフレットの数値だけでなくタイミングも合わせて考慮することが重要になります。

雪下ろしは早めのタイミングで行う

カーポートの雪下ろしはタイミングの要素も大事ということですが、具体的にはどの時点が良いのでしょうか。

上で述べたように、雪は時間が経つにつれ状態が変わっていきます。積もり始めから時間が経つほど圧縮され固く締まっていき、その上に新しい雪が降り積もることで、見た目以上に重い状態となります。さらに中に含まれる水分量が多いと、凍結の可能性も高まってきます。

こうした状態になった時点で雪下ろしをするのは、負担が大きい上にかなり危険です。そのため、積もりだしてから時間を置くのではなく、ある程度積雪が確認された時点で、早めに対処しておくことが大切になります。

注意点

上ではカーポートの雪下ろしの目安やタイミングのポイントについて解説しましたが、実際に作業を行うにあたっては、危険を避けるためいくつか事前に踏まえておくべきことがあります。ここでは、カーポートの雪下ろしの注意点4つを紹介します。

カーポートの上に乗らない

カーポートの雪下ろしの注意点としては、まず「直接屋根の上に乗らない」ということが挙げられます。

カーポートは、人が屋根面に乗ることを想定して作られていません。通常の状態で乗っても、耐荷重量を超えて倒壊を招くおそれがあります。まして雪が積もった状態となると、ますます危険なので避けた方が賢明です。

また、滑りやすさの点でもおすすめできません。素材などのためただでさえ滑りやすい上に、雪が積もっているとなるとやはり危険度が増します。同様の点から、梯子をかけるのもやめた方が良いでしょう。

安全なのは、脚立や滑りにくい踏み台を用意して行う方法になります。それでも心配な場合は、業者にお任せするのが最も無難です。

水やお湯をかけるのは逆効果

「水やお湯をかけない」というのも、カーポートの雪下ろしの注意点の1つです。

雪は積もりたてであっても取り除くのは大変です。そこで「水やお湯で融かしてから落とせば楽なのでは」という考えが浮かぶのは自然な流れですが、実際には却って逆効果です。確かに一時的に雪を融かすことはできますが、その後夜間などに気温が下がると、水をかけた部分の凍結を招くこととなります。そうするとさらに重量が増し、カーポートに負担がかかる上に、雪下ろしの作業自体も難しくなります。

ですので安易に水を使うのは、絶対にやめましょう。

融雪剤の使用もNG

雪の多い地方では、道路上の積雪防止などの目的で、よく「融雪剤」の散布が行われます。融雪剤とは文字通り雪を融かすための薬剤で、凍結防止の効果もあります。市販されており、一般の人もホームセンターなどで入手可能です。

雪を融かす効果があるのなら、カーポートの雪下ろしにも使えそうですが、これも使用は控えた方が無難です。その理由は、含まれる成分にあります。多くの融雪剤には「塩化カルシウム」や「塩化ナトリウム」、つまり塩分が主成分として使われており、カーポートや車の近くで使うと、錆を生じさせる原因となります。こちらも重要な注意点として踏まえておきましょう。

金属スコップの使用は避ける

カーポートの雪下ろしを行う際の注意点には、「金属スコップの使用を避ける」ということも含まれます。

金属スコップは丈夫で変形しにくいため、道路上などの凍った雪を除去する際には便利な道具です。しかし、カーポートの除雪にはあまり適していません。カーポートの表面には塗装が施されているケースが多くなっていますが、金属スコップを使うことでこの塗装が剥げる危険性があるためです。塗装が剥げると中のスチールがむき出しになり、錆が発生してカーポートの耐久性の低下を招きます。

塗装への影響を考えると、プラスチック製のスコップを使うのが最適と言えるでしょう。

利用料も0、中間マージンも0で複数の業者を比較

利用料も中間マージンも完全無料

比較.netとは

無料で使える比較マッチングサイト