ビデオテープをDVD・動画データにメリット・デメリット13選

VHSテープの寿命は20年程度と言われています。そのため過去にビデオテープに記録していた映像の多くは近い内に見られなくなる可能性が高いと言われています。
そこで業者にダビングを依頼するケースが増えていますが、その際変換法の選択肢となるのが、DVDと動画データの2種類です。どちらにも長所と短所の両方がありますが、ニーズに合う方法を選ぶ上では、それぞれについて知っておくことが役立ちます。
本記事では、ビデオテープをDVDと動画データに変換するメリット・デメリットについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
DVDに変換する
DVDは90年代中頃に登場しましたが、ビデオテープに代わり普及したのは2000年代以後で、それから現在に至るまで広く利用されています。ビデオテープをDVDにダビングするメリットと、その反面のデメリットは以下のようになります。
メリット
再生が簡単
DVDやブルーレイディスクは、ビデオテープに代わり現在一般的となっている記録メディアです。プレイヤーは広く普及していますし、パソコンで再生できることも多くなっています。やり方を説明するまでもありませんが、ディスクをデバイスに取り込めば、ほぼ自動的に再生が始まります。
こうした簡便さは、特に技術に詳しくない人や、面倒な操作を避けたい人にとって大きなメリットでしょう。
物理的な保管が可能
「有形物として保管できる」という点も、ビデオテープをDVDにダビングするメリットの1つです。
現在は配信や動画データの形で映像を視聴するスタイルが広まっていますが、これだと何かを所有している感覚はまりありません。一方、DVDという有形メディアに記録しておけば、視覚で存在を確認することができ、コレクションの実感も強まります。
長期保存できる
DVDは比較的普及してからの年月が短いため、その耐久性についてはまだ完全には解明されていませんが、一般的には10~30年程度の寿命があるとされています。適切な保管環境であれば、約20年は保存可能と考えられています。このため、ビデオテープをDVDにダビングすることには、長期間の保管が可能という大きなメリットがあります。
ただし、DVDを長持ちさせるためには、高温多湿を避け、適切な保存環境を整えることが重要です。
プレゼントとしても使える
DVDはその持ち運びやすさと手軽さから、プレゼントとして非常に便利です。パソコンがなくても、DVDプレイヤーやPlayStation(DVDやブルーレイの再生が可能)を持っている人なら誰でも楽しめるため、幅広い世代に気軽に贈ることができます。
デメリット
壊れやすさ
ビデオテープのDVDへのダビングのデメリット、1点目は「壊れやすさ」です。
DVDはあまり頑丈なメディアではなく、取り扱いには慎重さが必要になります。特に衝撃や熱、湿気には要注意で、記録面にうっかり傷をつけたせいで、再生できなくなってしまうケースも少なくありません。
再生機器が必要
再生機器がないと視聴できない点も、DVDのデメリットです。
前述のように、近年の映像視聴は配信などの形が一般的で、物理メディアを使わないケースが増えています。そのため、プレイヤーを持たない家庭や、DVDドライブのないパソコンも一定数存在します。このように、DVDだと再生可能な環境が限られてしまうおそれがあります。
編集しにくい
DVDは、再生を主な目的とするメディアである点も、デメリットとして認識しておくべきでしょう。
再生主体であることから、編集についてはあまり向きません。内容に手を加えたい場合、パソコンにデータとして取り込まなくてはなりませんが、これには多少の知識や手間が必要となります。
動画データに変換する
ビデオテープの変換方法として、DVDダビングと共によく利用されているのが、動画データ保存です。物理メディアを使わずに、直接スマホやタブレットで記録内容を視聴できるサービスですが、やはり長所と短所の両方があります。以下で詳しく見てみましょう。
メリット
場所を選ばず再生できる
再生に場所を選ぶ必要がない点は、動画データ保存の大きなメリットと言えます。
物理的な記録媒体を使わない方式なので、再生用の機器がなくても視聴できます。パソコンはもちろんのことスマートフォンやタブレットPC、場合によってはテレビなどでも再生することができます。そのため屋内はもちろんのこと屋外でも出先でも、好きな時に内容を見ることが可能です。
永続的に保存できる
保存期間という点でも、動画データ形式への変換はメリットがあります。
物理的なメディアであるDVDの場合、どうしても経年劣化の問題がつきまといますが、動画データの場合はその心配がほとんど無用です。バックアップを別のデバイスに保存するのも、クラウドにアップロードすることも容易なので、長期間状態を保つことができます。
編集やシェアが容易
DVD形式の場合、編集がしにくいのがデメリットと述べましたが、この点でも動画データは優れています。
元からデータファイルの形式なので、いちいち内容を取り出す手間をかけなくても、そのまま編集ソフトに読み込むことができます。素材の順番入れ替えや字幕付けなどすぐにできますし、クラウドにアップして知人とシェアすることも容易です。
デメリット
バックアップの必要性
動画データの場合、主な保存先はパソコンやスマホ等の端末となります。DVDと同じく、これらのデバイスには物理的な寿命やダメージのリスクがつきまといます。そのため、データの内容については、定期的にバックアップを取ることが欠かせません。この点は、動画データ変換のデメリットです。
扱いがやや面倒なケースも
動画データへの変換サービスでは、スマホやタブレットでの操作を通じて、閲覧や保存、編集をする形になります。そのような操作に慣れているなら問題ないでしょうが、そうした人ばかりとは限りません。スマホなどでのデータ管理が苦手という場合は、やや扱いづらさを感じてしまうおそれがあります。
管理に注意が必要
DVDの形であれば、実際のモノとして存在するので、保管上の注意を払いやすくなっています。しかし動画データは、直接目に触れない形で保存されるため、管理ミスが生じる可能性が少なくありません。うっかりデータを消去するといった事態に注意が必要です。