出張着付けが活躍する主な行事13選
出張着付けが活躍する主な行事
成人式や卒業式など折に触れて着物に接する機会があります。そうした時困るのが着付けの問題ですが、その解決に役立つのが、「出張着付け」というサービスです。これから着物に馴染もうという人に便利な「出張着付け」ですが、具体的にどういった場面で活用できるのでしょうか。
本記事では、出張着付けが役立つ主な行事を紹介していきますので、現在同サービスの利用を検討している方は参考にしてみてください。
お宮参り
出張着付けの利用シーンの代表例としては、「お宮参り」が挙げられるでしょう。
お宮参りは、赤ちゃんの誕生後1ヵ月ほどして迎える行事で、氏神様へ赤ちゃんの健康と加護をお祈りする目的で行われます。この時赤ちゃんにはお祝い着が着せられるため、付き添う母親や祖母も着物の装いをすることが通常です。
近年は黒留袖より訪問着が人気ですが、訪問着を着る際は、上品な色合いのものを選ぶのが適しています。
七五三
七五三も、出張着付けが活躍するシーンの代表格でしょう。
そもそも七五三は、子供が3歳・5歳・7歳に達したことを祝い、それぞれの年齢で神社での祈祷を受ける行事です。かつては子供の死亡率が高かったため、無事に年齢を重ねることは、神に感謝すべき出来事でした。
ちなみに3歳は髪を伸ばし始める儀式で、5歳は男の子が初めて袴を付ける儀式、7歳は初めて帯を締める儀式にあたります。子供だけでなく親も着物にチャレンジすることで、より思い出深いイベントにできます。
十三参り
十三参りは子供が数え年の13歳になったタイミング(3月~5月ごろ)で、災厄を祓い知恵を授かるため、お寺や神社にお参りに行くという行事です。もともとは関西圏のみで行われていた儀式でしたが、近年は東京を含め全国的に広まっています。
お参りに際して着るのは、男女ともに晴れ着です。女の子は大人と同じ「本裁ち」のものを、男の子は紋付羽織袴を正装とします。ここもやはり、出張着付けの利用が役立つシーンです。
入学式・卒業式
出張着付けを活用できるシーンとして、子供の入学式や卒業式も挙げられます。
これらは、子供の成長が如実に実感されるイベントです。親としても普段とは違う装いで祝いたいところですが、あくまで主役は子供のため、なるべく色合いの落ち着いた、上品な柄の訪問着を選ぶよう心がけましょう。
訪問着だけでなく、付け下げや色無地などが選ばれるケースもよくあります。帯の締め方については、おめでたい席にぴったりの二重太鼓がおすすめです。
成人式
着物を着るシーンとしては、成人式を思い浮かべる人も多いでしょう。ここでもまた、出張着付けの利用が便利です。
精神的にも肉体的にも大人となったことを祝うこのイベントでは、女性は振袖を着るケースが多くなっています。これは礼装であることに加え、厄払いや未婚の証という意味合いもあります。
この時、母親も着物を着て家族写真を撮るという光景がよく見られます。ここも主役を引き立てるため、落ち着いた着物を選ぶのが望ましいでしょう。
結婚式・披露宴
結婚式や披露宴も着物を着る率が高く、出張着付けが活躍しやすいシーンの1つです。
新郎新婦に近い親族としての出席であれば、留袖や振袖を選ぶのが適しています。遠い親戚や友人、同僚などとしての招待であれば、訪問着が良いでしょう。訪問着は紋無しで構いませんが、檀上に上がる機会があるなら、紋有りの方がフォーマルな印象でおすすめです。
また、事前に式場の様子やほかの出席者の装いを確認しておくと、より安心できます。
結納
結納は、新郎と新婦両家が結びつくことを祝うための儀式で、一般的には新郎家から新婦家へ結納の品(熨斗や末広など)を納める形が取られます。
ここもまた、出張着付けが効果を発揮するシーンの1つです。現在は両家の顔合わせや結婚式の打ち合わせを兼ねて和やかに行うのが通常ですが、おめでたい場であることに変わりはなく、花嫁は訪問着や振袖といった礼装で臨むのが一般的となっています。一方家族は、主役2人の服装に合わせて、正礼装またはやや格下の服を選ぶのがマナーとなります。
お茶会
お茶会も着物が活躍する場面の1つで、出張着物の利用が効果的です。
「初釜」や「茶事」といったあらたまったお茶会では、訪問着が好まれますが、その際は一つ紋の入ったものを選ぶのが適しています。一方、大寄せの茶会や友達同士のカジュアルなお茶会といった場合には、好みに合わせた訪問着や、紋無しの色無地などを選ぶのも良いでしょう。お茶会の開催時期や主旨などに応じた着物を選ぶのが大切です。
葬儀
喪服には洋装も選択肢として含まれますが、着物の喪服は弔事の服装において、最も格式の高いものとなっています。そのため、故人に近しい遺族は着物を着て葬儀に臨むのが一般的です。この場面もまた、出張着付けが存在感を発揮します。
男性の場合は逆に大げさになってしまうため、実際は洋装を選ぶことが多く、着物を着るのは遺族の中でも女性が主です。通夜や告別式では帯・小物共に黒で統一し、家紋の入った喪服を着用します。五つ紋の正式な喪服を着るのは、三親等の親族までです。
同窓会
出張着付けが活躍するシーンとして、「同窓会」も挙げることができます。
同窓会に着物を着ていく場合は、大げさになりすぎないことがポイントです。訪問着などの正装は場にそぐわないので、避けた方が良いでしょう。人気なのは訪問着を簡略化させた「付け下げ」で、大仰にならずスッキリとした印象でまとめられます。
もっとカジュアルな集まりの場合は、小紋や紬を選ぶのもおすすめです。
お見合い
出張着付けの利用が格好の行事には、「お見合い」も含まれるでしょう。最近は洋装を選ぶケースも増えていますが、着物もまだまだ人気です。
その際、本人は清楚で上品な感じをアピールする訪問着や付け下げを選ぶのがポイントです。落ち着いた雰囲気の柄で、明るい単色のものが良いでしょう。母親は訪問着や付け下げ、色無地などの着物で、娘を引き立てるよう控え目な色柄にするのが鉄則となります。
花火大会
着物を着ての外出で、出張着付けが効果を発揮する行事としては、「花火大会」も好例です。
着物初心者の場合、お茶会などはなかなかハードルが高いところですが、花火大会なら比較的気軽にチャレンジできます。夏の着物にはいくつか適した素材があり、中でも絽のものは、手軽にレンタルが可能です。一方、紗の着物は通気性にすぐれて涼しく、サッパリした質感の麻は、浴衣より品よくかつカジュアルに楽しめるようになっています。
初詣
出張着付けの利用が適している行事として、「初詣」も思い浮かびやすいところです。
一年のスタートを厳かな気分で切る上では、着物はぴったりの衣装です。初詣に来ていく着物には、基本的に決まりなどはありません。振袖や訪問着で出かけるのも華やかで結構ですが、それだと堅苦しすぎるという場合は、小紋や紬を選ぶのも良いでしょう。とりわけ小紋はカジュアルながら華やかさもあるので、こうした場に向いています。